人体への影響について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/08 06:03 UTC 版)
「エチルtert-ブチルエーテル」の記事における「人体への影響について」の解説
ETBEについて、急性毒性、発癌性などのデータ・情報が十分ではないことから、その人体への影響・毒性評価はまだ十分には明らかになっていない。 ETBEは、生物体内への蓄積性はないものの、難分解性であり、かつ、人への長期毒性の疑いがあるとされている。このため、国においては、平成18年度から2か年の予定で、ETBE導入環境整備の一環として、ETBE の化学物質リスクに関する調査研究を行うこととしている。化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律で「第二種監視化学物質」とされていたが、法改正により一般化学物質の扱いになった。 なお、オーストラリアでは ETBE の毒性に関する知見が十分でないとして、ガソリンへの ETBE の添加を禁止している。 ETBE の吸入曝露後、代謝される際に体内では中間代謝物として発癌性物質のアルデヒド類が作られる、マウスを使った動物実験では肝臓細胞のDNA損傷を誘発すると報告された。また高濃度曝露によって、精子運動率と前進性運動精子率の低下などが認められたとの報告がある。なお、これらの有害な作用は東洋人に多いお酒に弱い体質(2型アルデヒド脱水素酵素活性欠損)によって大きくなることが示唆されると報告された。
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