井筒屋百貨店
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 13:55 UTC 版)
「井筒屋」も参照 博多駅前に取得していた福岡急行線用地の利用策として、九州電気軌道は1932年(昭和7年)8月2日に「九軌デパート」および「九軌にマーケット」という百貨店・市場を開店した。開店当初は順調な好成績を挙げたものの、その後閉店する店舗が相次ぎ、残存する店舗によって1932年11月ごろ「九軌デパート代理部」が発足、これを株式会社に改組する形で1933年(昭和8年)3月16日に資本金5万円で株式会社九軌デパートが成立した。5月になって九州土地興業が同社に資本参加して九州電気軌道の傘下に入り、5月21日付で九軌百貨店に社名を変更した。そして7月11日、「九軌百貨店」として再開業した。10月には軌道線の戸畑停留場2階に戸畑支店も開業している。 一方、1935年に会社設立、1936年10月6日に小倉市で開業した井筒屋百貨店に対しても九州電気軌道は資本参加した。九州電気軌道は井筒屋百貨店と九軌百貨店の経営統合を構想し、井筒屋側の申し出に応じて1937年11月8日付で九軌百貨店を井筒屋に合併させた。さらに株式を追加取得し、同年12月に同社の経営を掌握した。合併後、旧九軌百貨店の戸畑支店は1938年4月に井筒屋戸畑支店として開店するが、5月に博多の店舗は閉鎖された。 日中戦争勃発後、物資の統制や奢侈品等製造販売制限規則(七・七禁令)によって百貨店経営が困難となり、1940年12月に戸畑支店を閉鎖、会社自体も1941年(昭和16年)3月に株式の一部を熊本市の古荘合資会社(古荘健次郎)に譲渡し、古荘との共同経営とした。この状態のまま西鉄発足を迎えた。
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