事故以前の不具合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 23:43 UTC 版)
「ライオン・エア610便墜落事故」の記事における「事故以前の不具合」の解説
事故機は墜落の前夜にスカルノ・ハッタ国際空港からングラ・ライ国際空港へ向かう043便で使用されていた。詳細な報告から、そのフライトでも飛行制御に深刻な問題があり、数秒で200フィート (61 m)近く降下していたことが判明した。乗客達は激しい機体の揺れとゴムが焦げたような匂いを報告していた。シートベルトの着用サインは離陸から着陸までつけられたままだった。パイロットはパン-パンを宣言したがその後キャンセルし、ジャカルタへの飛行を継続した。 このフライトについての飛行日誌によれば、機長席側の計器に不具合が見られたが、副操縦士側の計器は正常に作動していた。 乗客は機体のエンジンに問題があるため、エンジニアが修理を完了するまで搭乗しないように言われていたと証言した。離陸後、パイロットは高度の維持に関する問題に直面し、乗客は当時の状況について「ジェットコースターに乗っているようだった」と語った。ライオン・エアの最高経営責任者であるエドワード・シレイトは事故機は墜落の前夜、「技術的な問題」を抱えていたが、問題はメーカーのマニュアルに沿って対処されていたと話した。エンジニアは墜落の当日、事故機が飛行可能であると判断していた。その後の調査で、事故前夜のフライトではもう1人パイロットがコックピット内におり、スタビライザートリム・モーターへの電力遮断を指示し、問題の解決を手助けしていたことが明らかとなった。このことについてNTSCは事故前夜のフライトにボーイング737 MAXの飛行資格を持つ非番のパイロットが搭乗していたことを確認したが、そのパイロットが問題の解決にどのように関わったかなどは確認できなかったと述べた。
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