中世ドイツ・イタリアの都市同盟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/10 10:04 UTC 版)
「都市同盟」の記事における「中世ドイツ・イタリアの都市同盟」の解説
中世ヨーロッパの都市同盟は、中世の後期にドイツやイタリアなどで結成された自由都市同士の都市間同盟である。 神聖ローマ帝国領内の北イタリアやドイツでは、12世紀頃から叙任権闘争を経て皇帝権が衰え、帝国全体に政治権力を振るえる存在が失われていった。こうして生じた聖俗の諸侯による権力の分立状態の中で、名目上で皇帝に直属する帝国都市としての政治的自立性を諸侯の干渉から守るための自衛的連合や、ドイツ・イタリアの商人の海外進出にともなう商圏の防衛、特権の確保のための商業組合的連合から都市同盟が誕生した。最も古い時期のものは12世紀中ごろの北イタリアにおけるロンバルディア同盟があげられる。 大空位時代を経験した13世紀にはライン川流域の諸都市が諸侯による関税徴収に対抗して同盟を結んで対抗するなど、ドイツでも都市同盟があらわれた。13世紀中ごろにあらわれたライン都市同盟では加盟都市が70に及ぶ大勢力となる。14世紀には商人の商業組合が都市同盟に発展したハンザ同盟があらわれ、北ドイツ・バルト海沿岸を中心にヨーロッパ北部で大きな影響力をもつ恒久的都市同盟となった。 しかし都市同盟の抵抗にもかかわらず、多くの都市は次第に領邦君主に成長していった諸侯に屈し、領邦国家の支配下に組み入れられていった。
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