世界遺産と重要文化的景観
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2007年(平成19年)1月、頭ヶ島教会が「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の教会の一つとしてユネスコの世界遺産(文化遺産)暫定リストへ掲載することが決まり、2015年(平成27年)2月に正式推薦。同年9月にユネスコ諮問機関の国際記念物遺跡会議の現地調査を経た結果、2016年(平成28年)2月に「禁教期に焦点を絞るべき」との指摘をうけ推薦を一旦取り下げ、対応を協議し再推薦は決まったが禁教期を象徴する「頭ヶ島の集落」とすることとなり、頭ヶ島教会は集落景観に包括する扱いとなった。2018年6月30日に長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産として世界遺産登録が決定。 この際、世界遺産に求められる法的保護根拠(完全性)を文化財保護法の重要文化的景観とすることが決まった。頭ヶ島は上五島空港敷地を含め全域が「新上五島町崎浦の五島石集落景観」に選定されている。島内の集落は頭ヶ島教会がある白浜地区、頭ヶ島大橋近くの浜泊地区、南岸の田尻地区、崎浦漁港がある福浦地区の四カ所。 崎浦の五島石集落における石積み技術は、重要文化的景観「長崎市外海の石積集落景観」に選定されている出津集落などから移住してきた隠れキリシタンによってもたらされた。また、一帯で行われる漁業の主体となるキビナゴ漁は熊本県天草市の﨑津集落(重要文化的景観「天草市﨑津・今富の文化的景観」選定)から伝えられたとされる。これらのことはユネスコが重視する文化循環を象徴している。 潜伏キリシタン関連集落画像 白浜集落遠景 白浜集落の石積み垣根 白浜集落の畑垣 白浜集落のキリシタン墓地 田尻集落の路地 田尻集落の石積み桟橋
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