世界のF-15
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 00:56 UTC 版)
「F-15 (戦闘機)」の記事における「世界のF-15」の解説
チタンを多用したことで価格が上昇したため、アメリカ政府はF-15の輸出による機体単価の低減と外貨獲得を目論み、国防上のリスクの低い友好国への積極的なセールスを実施した。しかし同時期にはF-16やF/A-18などコストパフォーマンスに優れた機体が登場しており、価格を理由に選ばなかった国が多く採用国は少ない。ただし主力戦闘機として大量に導入されたことで、最終的には1100機以上が生産された。 最初の提案先は、パフラヴィー朝時代のイランだった。アメリカと比較的良好な関係にあった当時のイランは(イランの歴史も参照)、ソ連軍の偵察機による度々の領空侵犯への対策として新型戦闘機の導入を計画した。マクドネル・ダグラス社は過去にイランに対してF-4の輸出実績があったため、同じく候補に挙げられていたF-14と競争して売り込みを行った。しかし、イランはF-15の対空兵器に加えてAIM-54 フェニックスを運用できるF-14を1973年に選定した。しかしながら、同時期に提案していたイスラエルとサウジアラビアではF-15を採用している。 1970年代末には他の先進国に対する売り込みを図ったが、比較検討を実施したオーストラリアやカナダでは価格を理由にF/A-18を採用するなど実績に乏しかった。唯一、日本の航空自衛隊は1976年12月に次期主力戦闘機として採用し、ライセンス生産を行った。 これら採用各国空軍においては、現在でも第一線に配備されており、今後も長く運用される見通しである。また、各国において近代化改修の計画・実施が行われている。
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