三洋電機の事例に見る、リコール対応年数の上限
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 02:05 UTC 版)
「リコール (一般製品)」の記事における「三洋電機の事例に見る、リコール対応年数の上限」の解説
2007年に三洋電機の扇風機が発火事故を起こしたが、それは30年以上経過した機種であった。例えば自動車であれば旧車扱いされ部品の供給も途絶えることが間々あるように、30年という時間はメーカーに責任を負わせるにはあまりにも長すぎる。この件に関しては「経年劣化」であるとして三洋電機(及びパナソニック)も回収や補修を行う事はなく、お詫びCMも含めユーザーに対する使用中止の要請や廃棄の案内を行うにとどまり、また同様に事故を起こした古い(発表当時で37年前の)エアコンに関しても同様の案内を出した。結果としてこの事故により少なくとも2016年2月現在のパナソニックにおいてはこの扇風機と前述のナショナル石油ストーブの対応の差から責任を負う限度は15年程度から30年未満にあると示されるような格好となった。 実際、「CFH-S221F」とは別のサンヨー製石油ファンヒーターは2017年に「製造終了から20年以上経ったから」とリコールを打ち切っている。しかしその一方で1984年製の「CFH-S221F」に関してはリコール開始当時でも残り10%程度とする行方不明の対象品のために1985年からと実に30年以上にもわたってリコールを継続しており、その旨を公式サイト上に掲載している。 また三洋電機は1969年から2018年頃まで充電式カミソリ及びライトを49年間回収を続けていたという事実もある。 なお補修用パーツ供給の都合も関係して、他社においても概ね似たようなものと考えられる。例えばボッシュは2011年、25年経過した洗濯機における発煙事故(上述のリコール案件とは別)において「東京消防庁は経年劣化と判断」「もうパーツはない」という点に触れてユーザーに製品の買い替えを行うよう周知を行った。
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