三塁ベースコーチが帰塁を援助
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 01:45 UTC 版)
「肉体的援助」の記事における「三塁ベースコーチが帰塁を援助」の解説
2007年8月28日、読売ジャイアンツ(巨人)対東京ヤクルトスワローズ戦(札幌ドーム) - 3回裏巨人の攻撃、二死一・二塁の場面。打者の矢野謙次は左翼へ二塁打を打った。二塁走者のデーモン・ホリンズは本塁に生還した。続けて一塁走者の谷佳知も三塁を回って本塁を狙おうとした。すると谷を制止しようとして、三塁ベースコーチの伊原春樹が制止のジェスチャーをしながらコーチスボックスを出て、三塁本塁間で谷と接触した。伊原の行為は谷を三塁に帰塁させるための肉体的援助にあたるとして、谷にアウトが宣告された。ただし、ホリンズはこのアウトの前に本塁に達しているので、その得点は認められた。 2008年4月26日、横浜ベイスターズ対広島東洋カープ戦(横浜スタジアム) - 7回表広島の攻撃、無死満塁で、打者のスコット・シーボルは右翼へ長打性の打球を打った。しかし二塁走者の栗原健太はスタートが遅れ、一塁走者も二塁から進めなくなってしまった。すでに一塁を回っていた打者走者のシーボルも一・二塁間で進めなくなり、外野からの返球で挟まれ、アウトになった。これを見ていた三塁ベースコーチの高信二は、三塁を回って本塁を狙おうとした栗原を制止しようとして栗原と接触してしまった。高の行為は栗原を三塁に帰塁させるための肉体的援助にあたるとして、栗原にもアウトが宣告され、二死二塁から試合は再開された。 2008年9月15日、中日ドラゴンズ対阪神タイガース戦(ナゴヤドーム) - 5回裏中日の攻撃、無死二塁の場面。打者のトマス・デラロサは中堅手前に安打を打った。二塁走者の李炳圭が三塁を回ったところで、三塁ベースコーチの笘篠誠治は李を制止した。この際に阪神タイガースからのアピールを受け、審判団は笘篠が李に触れたために帰塁のための肉体的援助に該当するとして李にアウトを宣告、一死一塁から試合は再開された。 2012年8月17日、オリックス・バファローズ対福岡ソフトバンクホークス戦(京セラドーム大阪) - 6回表ソフトバンクの攻撃、二死一・二塁の場面。打者の本多雄一が左翼に安打を打ち、二塁走者の柳田悠岐は本塁を窺うが、打球が浅かったため走ってくる柳田を三塁ベースコーチの井出竜也が静止しようとして三本間に飛び出してしまい、その際に井出と柳田が接触してしまった。その後すぐ柳田は三塁に戻ったが、井出のこの行為は肉体的援助と判断され、柳田にアウトが宣告された。 2015年4月30日、読売ジャイアンツ(巨人)対中日ドラゴンズ戦(東京ドーム) - 7回裏巨人の攻撃、無死二・三塁の場面。打者の實松一成が三塁への内野ゴロを打ち、打球を処理した中日の高橋周平三塁手が三塁走者のタッグアウトを企図して本塁へ送球したがこれが悪送球となり、ファウル地域にボールが転々とする間に三塁走者の村田修一が得点し、続いて二塁走者の長野久義が一気に本塁へ走ろうとした際に三塁ベースコーチの勝呂壽統と接触してしまった。この際の勝呂の行為が肉体的援助と判断されて長野にアウトが宣告された。 2017年5月19日、埼玉西武ライオンズ対福岡ソフトバンクホークス戦(メットライフドーム) - 4回表ソフトバンクの攻撃、二死二塁の場面。打者の中村晃が右翼へ安打した際、二塁走者のアルフレド・デスパイネは三塁を蹴って一気に本塁に向かおうとしたが、三塁ベースコーチの村松有人はストップの指示を出す。そして村松は走ってくるデスパイネをよけようとしたが、結果的に三塁線上で2人は接触してしまった。この際の村松の行為が肉体的援助と判断され、デスパイネにアウトが宣告された。 2022年3月25日、第94回選抜高等学校野球大会2回戦・木更津総合対金光大阪戦(阪神甲子園球場) - 8回表木更津総合の攻撃、無死一・二塁の場面。打者の空康輔が左前に安打を打った際、二塁走者で代走の大久保達希が三塁ベースを回り本塁に向かおうとして転んでしまった。このため三塁ベースコーチが大久保に三塁に戻るように促したが、その際に大久保の体に触れたことで肉体的援助と判断され、大久保がアウトとなった。
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