一般食と特別食
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 03:08 UTC 版)
現在宇宙食には大きく分けて一般食と特別食がある。一般食は現在宇宙船の打ち上げを行っているアメリカ航空宇宙局およびロシア連邦宇宙局が開発しており、常設メニューとして基本的にどのミッションでも採用されているものであり、開発国の関係上アメリカおよびロシアで一般に食されているものがほとんどである。 一方の特別食はミッションに参加する宇宙飛行士の希望から主に各国の宇宙局が開発し、搭乗予定の機関(ISSの場合はNASAかロシアの審査が必要)の審査を受けた上で持ち込みが許可されるものである。 特別食は、前述の食事によるリフレッシュという側面から搭載され、特に米露と食文化の違う国の宇宙飛行士が十分なリフレッシュを行えるようになっている。 一般食は主にフリーズドライ(米)や缶詰(ロシア)で前述の宇宙食としての条件を満たす必要があるが、特別食の場合は短期間の消費を前提とし、レトルトパウチ食品や単なる密封包装程度で搭載が可能となる場合が多い。2007年以前の日本の宇宙食や、韓国が開発したキムチ・スジョングァ茶・韓国ラーメンなどの朝鮮料理は特別食である。 国際宇宙ステーション(ISS)計画においては、アメリカやロシア以外国の宇宙飛行士も長期滞在するため、宇宙食のバリエーションを増やす必要があることから、計画参加国が独自に開発・認証する枠組みが定められた。 日本でもJAXAが認証基準の制定と認証作業を行っており、2007年6月には第一回目の認証が行われた。これにより日本製宇宙食「宇宙日本食」はどのミッションでも供給出来ることとなり、今後は各国のバラエティ豊かな食事を宇宙でも楽しむことができるようになる。
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