ワーレントラス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 06:27 UTC 版)
ワーレントラス (Warren truss) とは、斜材の向きを交互にしたトラス橋で、トラスが逆「W」形なのが特徴。プラットトラスと異なり垂直材がないため鋼材が節約でき、安価で軽量となる。斜材は橋中央部から端部に向けて「ハ」の字にあたる部分が圧縮力を、「逆ハ」の字にあたる部分が引張力を負担する。中央の「V」字形になる部分では活加重に応じて両者を負担する。 長スパンとなった場合には桁高が高くなり、それに比例して各部材が長く、太くなってしまうため副材として垂直材を設けることがある。垂直材は、端部から中央部にかけて、引張力と圧縮力を交互に負担する。 日本では、明治初期に小さなものが使用された後、しばらくはプラットトラスが主流となったが、昭和に入って再び使用されはじめた。 ジェームス・ワーレン (James Warren) とウイロビ・モンザニ (Willoughby Theobald Monzani) により1848年、特許が取得された。 第一酒匂川橋梁(御殿場線) - 垂直材のない、平行弦ワーレントラス。 揖斐川橋梁 (東海道本線) - 垂直材のある、平行弦ワーレントラス。 第五北上川橋梁 (東北新幹線) - 垂直材のない、曲弦ワーレントラス。 河田橋 - 垂直材のある、曲弦ワーレントラス。 淀川橋梁(おおさか東線・旧城東貨物線) 第三只見川橋梁、3径間連続ワーレントラス 荒川橋梁(川越線) 荒川橋梁(八高線) 信濃川分水路橋梁(越後線) 揖斐・長良川橋梁(関西本線) 宮川橋梁(紀勢本線) 木曽川橋梁(東海道本線) 淀川橋梁(大阪環状線) 阿賀野川深戸橋梁(磐越西線) 遠山川橋梁(飯田線) 阿武隈川橋梁(常磐線) 郷川橋梁(山陰本線) - 曲弦ワーレントラス 八ツ山跨線線路橋(京急本線) 金名橋 吉野川橋 黒川橋梁(東北本線)
※この「ワーレントラス」の解説は、「トラス橋」の解説の一部です。
「ワーレントラス」を含む「トラス橋」の記事については、「トラス橋」の概要を参照ください。
Weblioに収録されているすべての辞書からワーレントラスを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書からワーレントラスを検索
- ワーレントラスのページへのリンク