ロールフィルムを用いた一眼レフカメラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 19:47 UTC 版)
「一眼レフカメラ」の記事における「ロールフィルムを用いた一眼レフカメラ」の解説
ナチス政権下のドイツにおいて、ドレスデンのイハゲーが1933年に発表し1934年に発売した「スタンダード・エクサクタ」がロールフィルムを用いた近代的一眼レフカメラの最初である。このカメラはバヨネットマウントによるレンズ交換式で、フォーカルプレンシャッターを装備しており、フィルムをレバー巻き上げし、裏蓋を開閉できるなど現代的一眼レフカメラの先鞭をつけた。127フィルムを使用し4×6.5cm判で8枚撮影できた。 35mmフィルムを使用した世界最初の一眼レフカメラはソ連・レニングラードのGOMZ(国立光学器械工場、後のロモ)が1935年に発表[6]し1936年に発売した「スポルト」とされている。2枚の金属板を使い、ミラーアップ時に先幕が閉じ、続いて後幕が縦走行するという、縦走り方式のフォーカルプレーンシャッターを搭載、シャッター速度も最高1/500秒から最低1/25秒まで変えることができ、フィルム送りとシャッターチャージは上部の縦方向のダイヤルにより同時に行われる。バヨネット式の交換レンズ機能を有し、フィルム装填は普通の35mmフィルムを専用カートリッジに移し変えて装填、50枚まで連続して撮影できた。専用カートリッジは自作することもでき、ダークバッグ等で映画用35mmフィルムを最大50駒分切断し、リールに差し込めば容易に撮影できた。反射ミラーによる上部からの一眼レフ式ファインダーのほか標準レンズ用の透視式ファインダーも装備し、約16,000台販売された。 同年の1936年、「スポルト」に続いてイハゲーもスタンダード・エクサクタの基本性能をそのままに小型化し、ライカ判を使用するウエストレベルファインダーの一眼レフカメラ「キネ・エクサクタ」を発売した。この「(バヨネットマウントのライカ判)エクサクタ」シリーズは1950年にファインダー交換式としてペンタプリズム式をもラインナップし1960年代末まで連綿と製造販売され、多数の交換レンズ群をも提供し数多くのバリエーション機種を供した。 以降ほとんどの一眼レフカメラはこの135フィルムを用いたものが大勢を占めるが、高画質を求める用途では120フィルムを用いた6×7cm判や6×4.5cm判の中判一眼レフカメラや、110フィルムを用いたものも登場した。 詳細は「135フィルム」および「写真フィルム」を参照
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