レーニンによるナロードニキ運動の評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 15:24 UTC 版)
「ナロードニキ」の記事における「レーニンによるナロードニキ運動の評価」の解説
ウラジーミル・レーニンの定義によると、ナロードニキ運動は、「ナロードニキ運動によって我々は以下の三つの部分からなる見識の体系を示した」: ロシアの資本主義が悪化、後退を示しているとの認識。ゆえに資本主義による古い基盤の崩壊を「遅らせたい」、「止めたい」、「防ぎたい」などとする主張と願望が反動主義者によって叫ばれる。 ロシアの経済システム全般、そして小作農は特に村落のオプシチナ(共同体、Obshchina)、アルテリ(協同組合、Artel)の存在によって例外的特徴を有するという認識。異なる社会的階級、及びその階級間の抗争に関した現代の科学によって完成された概念をロシアの経済に当てはめる必要があるとは考えられない。村落のオプシチナ共同体の小作農は高等であり、資本主義よりは良いものと考えられるが「資本主義の基盤」を理想化する傾向がある。あらゆる生活必需品と資本主義経済における矛盾の特徴が小作農層に存在することは否定されるか、あるいはまともに論議されることもない。これらの矛盾とそれが資本主義産業及び資本主義農業の分野でより発展した形との間になんらかの関係があることが否定される。 一方には「知識人」と国の法的及び政治的機関、もう一方には特定の社会的階層の物質的欲求という間の関係が無視されている。この関係の否定には、これら社会的要因に対する唯物論者による説明が欠如し、そのことから「もうひとつの方針に沿った歴史を引き出す」こと、あるいは「その進路を変更」することなどができる力を示すものであるという認識が導かれる。
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