レニー・ウィルケンズとは? わかりやすく解説

レニー・ウィルケンズ

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/01 09:30 UTC 版)

レニー・ウィルケンズ
Lenny Wilkens
2013年のウィルケンズ
引退
国籍 アメリカ合衆国
生年月日 (1937-10-28) 1937年10月28日(87歳)
出身地 ニューヨーク州ブルックリン
身長(現役時) 185cm (6 ft 1 in)
体重(現役時) 81kg (179 lb)
キャリア情報
高校 ボーイズ高等学校
大学 プロビデンス大学英語版
NBAドラフト 1960年 / 1巡目 / 全体6位[1]
プロ選手期間 1960年–1975年
ポジション PG
背番号歴 32, 15, 14, 19, 17
永久欠番 スーパーソニックス  19 
指導者期間 1969年–2005年
選手経歴
1960-1968
1968-1972
1972-1974
1974-1975
セントルイス・ホークス
シアトル・スーパーソニックス
クリーブランド・キャバリアーズ
ポートランド・トレイルブレイザーズ
指導者経歴
1969-1972
1974-1976
1977-1985
1986-1993
1993-2000
2000-2003
2004-2005
シアトル・スーパーソニックス
ポートランド・トレイルブレイザーズ
シアトル・スーパーソニックス
クリーブランド・キャバリアーズ
アトランタ・ホークス
トロント・ラプターズ
ニューヨーク・ニックス
受賞歴

選手時代

コーチ時代

通算成績
得点 17,772 (16.5 ppg)
リバウンド 5,030 (4.7 rpg)
アシスト 7,211 (6.7 apg)
Stats Basketball-Reference.com
Stats  NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten
HC通算記録
NBA 1332–1155 (.536)
バスケットボール殿堂入り選手 (詳細)
バスケットボール殿堂入りコーチ (詳細)
カレッジバスケットボール殿堂入り (2006年)
獲得メダル
アメリカ合衆国
オリンピック
1996 アトランタ

レナード・ランドルフ・ウィルケンズ (Leonard Randolph Wilkens, 1937年10月28日 - ) はアメリカ合衆国の元バスケットボール選手であり、プロバスケットリーグNBAの元ヘッドコーチである。シアトル・スーパーソニックスのオーナーグループの副会長に就任していた事もあった。選手時代は小柄ながら卓越したゲームメイクの出来るポイントガードとして実績を残し、ヘッドコーチ時代は通算1,300勝以上あげた名将として多くのチームをプレーオフに導いた。プレイヤーとコーチの2部門でバスケットボール殿堂入りを果した数少ない往年の名選手である。

経歴

選手経歴

大学時代

ウィルケンズはニューヨーク州ブルックリンに生まれ、地元のブルックリン・ボーイズ高校からプロビデンス大学へ進学し選手として活躍した。1959年と1960年の2回カレッジの代表としてNCAAのナショナル・インビテーション・トーナメント(NIT)に出場する。特に1960年にはNITとカレッジ・オールスターゲームのMVPに選出される活躍をみせ、オールアメリカン・セカンドチームにも選出される。卒業時には当時歴代2位となる1,193ポイントをマークした。1996年に彼の背番号の14番は永久欠番になる。 カレッジ時代の通算成績は平均14.9ポイント、7.3リバウンドである。

NBA

シアトル・スーパーソニックスでのウィルケンズ(1968年)

1960年のNBAドラフトにて1巡目全体6位でセントルイス・ホークスから指名された。1967-68シーズンまでホークスでプレイし、1968-69シーズンから1971-72シーズンまではシアトル・スーパーソニックス、1972-73シーズンから1973-74シーズンまではクリーブランド・キャバリアーズ、1974-75シーズンはポートランド・トレイルブレイザーズにそれぞれ在籍した。1968年のMVP投票ではウィルト・チェンバレンがいたため選出されなかったが次点につけた。NBAオールスターゲームには通算9回選出、うち1971年にはオールスターMVPに選ばれた。

ウィルケンズは1975年に選手生活を引退したが、1989年に選手として殿堂入りを果した。

コーチ経歴

彼のヘッドコーチとしてのキャリアは選手時代と重なっている。1969-70シーズンから1971-72シーズンまでのスーパーソニックス在籍期間と、ブレイザーズにいた1974-75シーズンの間は、プレイヤー兼コーチとしてチームを率いていた。シーズン終了後、引退するがその後もそのまま1975-76シーズンもブレイザーズのコーチを務めた。翌シーズンはバスケットボールから離れて休養するが、翌々シーズンにはコーチとしてNBAに戻ってくる。1978-79シーズンは、スーパーソニックスを初のNBAチャンピオンに導いた。その後はキャバリアーズ、ホークス、トロント・ラプターズニューヨーク・ニックスのコーチを歴任し、2005年1月22日にニックスのコーチを辞任するまでコーチを続け、辞めたあとは2006年11月29日よりスーパーソニックスの副社長を務めている。

ウィルケンズは1996年にNBA50周年記念オールタイムチームに、選手・コーチの両部門で選出された。また1998年にはコーチとしても殿堂入りした。選手およびコーチの両部門で殿堂入りした人物はジョン・ウッデンビル・シャーマン、ウィルケンズ、トム・ヘインソーンビル・ラッセルの5人のみである。

個人成績

略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック  PPG  平均得点  太字  キャリアハイ
  リーグリーダー

NBA

レギュラーシーズン

シーズン チーム GP MPG FG% FT% RPG APG SPG BPG PPG
1960–61 STL 74 25.3 .425 .713 4.5 2.8 11.7
1961–62 20 43.5 .385 .764 6.6 5.8 18.2
1962–63 75 34.3 .399 .696 5.4 5.1 11.8
1963–64 78 32.4 .413 .740 4.3 4.6 12.0
1964–65 78 36.6 .414 .746 4.7 5.5 16.5
1965–66 69 39.0 .431 .793 4.7 6.2 18.0
1966–67 78 38.1 .432 .787 5.3 5.7 17.4
1967–68 82 38.6 .438 .768 5.3 8.3 20.0
1968–69 SEA 82 42.2 .440 .770 6.2 8.2 22.4
1969–70 75 37.4 .420 .788 5.0 9.1* 17.8
1970–71 71 37.2 .419 .803 4.5 9.2 19.8
1971–72 80 37.4 .466 .774 4.2 9.6 18.0
1972–73 CLE 75 39.6 .449 .828 4.6 8.4 20.5
1973–74 74 33.6 .465 .801 3.7 7.1 1.3 .2 16.4
1974–75 POR 65 17.9 .439 .768 1.8 3.6 1.2 .1 6.5
通算 1,077 35.3 .432 .774 4.7 6.7 1.3 .2 16.5
オールスター 9 20.2 .400 .781 2.4 2.9 9.4

プレーオフ

シーズン チーム GP MPG FG% FT% RPG APG PPG
1961 STL 12 36.4 .380 .759 6.0 3.5 14.2
1963 11 36.4 .370 .755 6.3 6.3 13.7
1964 12 34.4 .448 .759 5.0 5.3 14.3
1965 4 36.8 .351 .828 3.0 3.8 16.0
1966 10 39.1 .399 .687 5.4 7.0 17.1
1967 9 42.0 .400 .856 7.6 7.2 21.4
1968 6 39.5 .440 .750 6.3 7.8 16.1
通算 64 37.5 .399 .769 5.8 5.8 16.1

ヘッドコーチ成績

NBAヘッドコーチ実績表略号説明
レギュラーシーズン G 試合数 W 勝利数 L 敗戦数 W–L % レギュラーシーズン勝率
ポストシーズン PG 試合数 PW 勝利数 PL 敗戦数 PW–L % プレイオフ勝率

NBA

* NBA記録
チーム シーズン G W L W–L% シーズン結果 PG PW PL PW–L% 最終結果
SEA 1969–70 82 36 46 .439 ウェスタン英語版5位 プレーオフ不出場
1970–71 82 38 44 .463 パシフィック4位 プレーオフ不出場
1971–72 82 47 35 .573 パシフィック3位 プレーオフ不出場
POR 1974–75 82 38 44 .463 パシフィック3位 プレーオフ不出場
1975–76 82 37 45 .451 パシフィック最下位 プレーオフ不出場
SEA 1977–78 60 42 18 .700 パシフィック3位 22 13 9 .591 NBAファイナル敗退
1978–79 82 52 30 .634 パシフィック1位 17 12 5 .706 NBAチャンピオン
1979–80 82 56 26 .683 パシフィック2位 15 7 8 .467 カンファレンス決勝敗退
1980–81 82 34 48 .415 パシフィック最下位 プレーオフ不出場
1981–82 82 52 30 .634 パシフィック2位 8 3 5 .375 カンファレンス準決勝敗退
1982–83 82 48 34 .585 パシフィック3位 2 0 2 .000 1回戦敗退
1983–84 82 42 40 .512 パシフィック3位 5 2 3 .400 1回戦敗退
1984–85 82 31 51 .378 パシフィック5位 プレーオフ不出場
CLE 1986–87 82 31 51 .378 セントラル4位 プレーオフ不出場
1987–88 82 42 40 .512 セントラル4位 5 2 3 .400 1回戦敗退
1988–89 82 57 25 .695 セントラル2位 5 2 3 .400 1回戦敗退
1989–90 82 42 40 .512 セントラル4位 5 2 3 .400 1回戦敗退
1990–91 82 33 49 .402 セントラル6位 プレーオフ不出場
1991–92 82 57 25 .695 セントラル2位 17 9 8 .529 カンファレンス決勝敗退
1992–93 82 54 28 .659 セントラル2位 9 3 6 .333 カンファレンス準決勝敗退
ATL 1993–94 82 57 25 .695 セントラル1位 11 5 6 .455 カンファレンス準決勝敗退
1994–95 82 42 40 .512 セントラル5位 3 0 3 .000 1回戦敗退
1995–96 82 46 36 .561 セントラル4位 10 4 6 .400 カンファレンス準決勝敗退
1996–97 82 56 26 .683 セントラル2位 10 4 6 .400 カンファレンス準決勝敗退
1997–98 82 50 32 .610 セントラル4位 4 1 3 .250 1回戦敗退
1998–99 50 31 19 .620 セントラル2位 9 3 6 .333 カンファレンス準決勝敗退
1999–00 82 28 54 .341 セントラル7位 プレーオフ不出場
TOR 2000–01 82 47 35 .573 セントラル2位 12 6 6 .500 カンファレンス準決勝敗退
2001–02 82 42 40 .512 セントラル3位 5 2 3 .400 1回戦敗退
2002–03 82 24 58 .293 セントラル7位 プレーオフ不出場
NYK 2003–04 42 23 19 .548 アトランティック3位 4 0 4 .000 1回戦敗退
2004–05 39 17 22 .436 (辞任)
通算 2,487* 1,332 1,155 .536 178 80 98 .449

関連項目

外部リンク

  1. ^ 当時NBL英語版所属だったため、NBAに記載されているものを参考として使用するため




固有名詞の分類

アメリカ合衆国の男子バスケットボール選手 ジェフ・ヴァン・ガンディ  タイリーク・エバンス  レニー・ウィルケンズ  アレン・アイバーソン  エルモア・スミス
バスケットボール殿堂 ビル・ラッセル  ケビン・マクヘイル  レニー・ウィルケンズ  ネイト・アーチボルド  ウェイン・エンブリー
NBAのコーチ、ゼネラルマネージャー ケビン・マクヘイル  ジェフ・ヴァン・ガンディ  レニー・ウィルケンズ  ビル・カートライト  モーリス・チークス
アトランタ・ホークスの選手 ドミニク・ウィルキンス  グレン・ロビンソン  レニー・ウィルケンズ  モーリス・チークス  マーヴィン・ウィリアムス
クリーブランド・キャバリアーズの選手 ダン・マーリー  アントニオ・ラング  レニー・ウィルケンズ  エルモア・スミス  ジョニー・ニューマン
ポートランド・トレイルブレイザーズの選手 デトレフ・シュレンプ  ビル・ウォルトン  レニー・ウィルケンズ  アンドレ・ミラー  ショーン・ケンプ
シアトル・スーパーソニックスの選手 クリス・ウィルコックス  デズモンド・メイソン  レニー・ウィルケンズ  マイク・フェルプス  ビル・カートライト
セントルイス・ホークスの選手 ウッディ・ソウルズベリー  ジョー・コールドウェル  レニー・ウィルケンズ  ラリー・フォウスト  クリフ・ヘイガン

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