リコール騒動とその波紋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 00:26 UTC 版)
「三菱ふそう・エアロエース」の記事における「リコール騒動とその波紋」の解説
2002(平成14)年以降、三菱ふそうトラック・バスでのリコール隠し問題が相次いで発覚したことから、各地でエアロバスの新規導入・更新を手控える事業者が後を絶たなかった。例えば系列にふそう系ディーラーを持ち、昭和40年代以降一貫してバス車両を三菱自製に統一していた名鉄バスや岡電バスなどでも日野自動車のセレガを導入するなど、当面の動向が懸念された。1999年にホイールハブ破損によりタイヤ脱落事故を起こした中国ジェイアールバスでも三菱自工製の車両を多数導入してきたが、2004年8月以降の新車はいすゞ自動車製のみを採用している。 その後、ここ数年の逆境で落ち込んだシェアがかつての水準にまで回復しており、明るい兆しが見え始めた。しかし、いすゞ・日野が2005年9月に大型観光バスをフルモデルチェンジしてセレガ/ガーラとして発売させたり、西工製車体の日産ディーゼル・スペースアローはトルコン式6速ATのみに絞り込まれたのに対し、エアロバスの2005年10月12日の改良では、フルモデルチェンジも新長期規制への対応もなく、新短期規制適合かつ超低PM排出ディーゼル車認定制度75%低減レベルに留まった。メーカー側は中身の充実に重きを置いたと説明している。 マイナーチェンジに留めた理由は一連のリコール問題に起因する開発の停滞と誤解されるが、実際は排出ガス規制適合は継続生産車の場合、適合期限が新規車種(フルモデルチェンジ)とは違うためである。 新長期規制への対応は、後述の2007年のUDトラックス(旧:日産ディーゼル)との業務提携・バス事業の相互OEM供給が行われる車種からとなった。
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