ラ・イール皇家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 00:13 UTC 版)
「とある飛空士への恋歌」の記事における「ラ・イール皇家」の解説
「風の革命」で処刑されたバルステロス皇国の支配者であり、カルエルの実父母。原作小説では、国民の貧困をよそに贅沢な宮廷生活を続けていたことから国民に恨まれていたが、死後には共和制の失敗により、王政時代の方がまだ良かったとして再評価されていることが描写されている。イグナシオにとっては血縁者でもあり、憎悪の対象でもあった。 グレゴリオ・ラ・イール 声 - 松田健一郎 カルエルとイグナシオの実父。元バレステロス皇国皇王。 「風の革命」に伴って失脚。夜間戦空機で家族と共に従兄弟叔父が治める斎ノ国・三ツ浦へ亡命しようとするものの、ニナ・ヴィエントにより近衛師団が壊滅、飛行場も破壊されたために革命軍に捕われる。その後にギロチンで処刑された。処刑の際には「再び諸君が王政を望む日のために、王の血を保存せよ」と、傲慢な表現ながらもカルエルの助命を希望した。 カルエルにとっては遠い存在であったが、威厳のある父として敬っていた。その一方で、女好きであったために正妻であるマリアとは不仲であった。政変の芽を事前に摘むという理由で、正式な妾ではない女性との間に生まれたイグナシオを宮殿から追い出し路上生活へと追いやっており、イグナシオからは憎悪を向けられていた。 マリア・ラ・イール 声 - 天野由梨 カルエルの実母。元バレステロス皇国皇妃。カルエルにとっての愛する母親。風の革命の際、グレゴリオとは異なりすぐには処刑されずにカルエルと共に1か月間投獄され、その後にギロチンで処刑される。獄中では幼いカルエルに対して他人を慈しむように諭し、「皇子だったことは忘れ、普通の人として生きて」「誰も憎まないで」「あなたが許したら、光が闇をぬぐいさる」という言葉を残した。 国民の間に広まる不満や革命運動に対してはあまり関心を持っていなかった。革命勢力により吹聴されたデマにより、国民の間には、タバコを好み男妾を囲ってふしだらな性生活を送る自堕落な女性という、虚偽の人物像が伝わっており、遺体は屈辱的な扱いを受け、死後も人々から侮辱され、そのことがカルエルの悲しみと憎悪を募らせた。カルエルは母の遺言に反してニナ・ヴィエントを母の仇として憎悪し続けるものの、その遺言はカルエルとクレアを引き合わせるきっかけになり、最終的にはクレアの正体を知って苦悩するカルエルの心を救う。
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