ミサイル艦

航空軍事用語辞典++

【ミサイル艦】(みさいるかん)

広義においては、ミサイルを搭載した戦闘艦のことだが、艦載ミサイルの普及した現代では、特に優れたミサイルを積んでいる艦、あるいはミサイル搭載力の優れた艦を指す。

米海軍やその影響下にある西側諸国では、艦級の割に長射程のミサイルを積む艦を指す場合が多い。
以下にその例を示す。

• ミサイル駆逐艦(DDG) / ミサイル巡洋艦(CG/CGN)
  比較的長射程の艦対空ミサイルや巡航ミサイルなどを搭載するもの。
• ミサイル護衛艦(DDG)
  海上自衛隊における艦種で、他国における「ミサイル駆逐艦」に準ずる艦であるが、巡航ミサイルは搭載していない。
• ミサイルフリゲート(FFG)
  比較的長射程の艦対空ミサイルを搭載したフリゲート。
• ミサイル艇(PG)
  従来の魚雷艇に代わる小型艦艇で、魚雷のかわりに艦対艦ミサイルを装備したもの。
• 弾道ミサイル潜水艦(SSB/SSBN)
  SLBMを搭載した戦略潜水艦。
• 誘導ミサイル潜水艦(SSG/SSGN)
  巡航ミサイルを搭載した潜水艦。

※記号のGは誘導ミサイル(guided)、Bは弾道ミサイル(ballistic)、Nは原子力(nuclear)を示す。

一方旧ソ連軍では、大量の艦対艦ミサイルを搭載できる艦をミサイル艦としていた。

• ミサイル巡洋艦
  巡洋艦に大量のミサイルを搭載したもの。
  
• 大型ミサイル艦
  艦隊水雷艇(駆逐艦)に大量のミサイルを搭載したもの。
  
• 小型ミサイル艦
  ミサイル艇よりもやや大きめで、艦対艦ミサイルを6～8発程度搭載した小型艦。
  
• 大型ミサイル艇
  艦対艦ミサイルを3～4発程度搭載した哨戒艇。
  
• 小型ミサイル艇
  艦対艦ミサイルを2発程度搭載した哨戒艇。