マルチパンの形と文化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 07:01 UTC 版)
マルチパンはさまざまな形に造形して着色した、一口大のものが一般的である。果物や野菜の形をしたものが多く、そのほかにも動物や人物など、いろいろなものがある。鮮やかに着色されているので、店先では菓子というよりままごと遊びの玩具のように見える。 モーツァルトクーゲルのようなチョコレートやシュトレンの中の詰め物に使ったり、薄く伸ばしてアイシングやクリームの代わりにケーキのデコレーションに使うこともある。ドイツの伝統的なウェディングケーキやクリスマスケーキはこのマルチパンを使ったデコレーションケーキが使われる。スウェーデンのプリンセスケーキも薄く伸ばしたマルチパンで覆われる。 ドイツでは祝い品として使われることも多く、有名なのは紙製の金貨をくわえた豚をかたどった「グリュックシュヴァイン」(Glückschwein、「幸福の豚」)である。オーストリアやドイツの一部地域などでは大晦日にこれを贈りあう習慣がある。 イタリアのシチリアなどでは、復活祭に子羊の形のマルチパンを食べる習慣がある。また、復活祭にシチリアの女性は婚約者にハート型のマルチパンを贈る。 サンタ等のマルチパンがのったビュッシュ・ド・ノエル。 日本風の人型マルチパン。 いろいろなフルーツ型マルチパンをトッピングしたオーストリアのケーキ。 マルチパンで作った欧州連合地図(ブダペストマルチパン博物館)。
※この「マルチパンの形と文化」の解説は、「マルチパン」の解説の一部です。
「マルチパンの形と文化」を含む「マルチパン」の記事については、「マルチパン」の概要を参照ください。
- マルチパンの形と文化のページへのリンク