マイアベーアのリバイバル
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「ジャコモ・マイアベーア」の記事における「マイアベーアのリバイバル」の解説
『オペラは手ごわい』の岸純信によれば「ワーグナーの罵詈雑言により、この百数十年マイアベーアの旗色は悪いままである。没後150周年を迎えた2014年現在、彼はおそらく最も幸せな作曲家の一人であろう。ルテリエ(英語)やニコロディ女史の詳論が続々と出版されてその業績が見直され、欧米各地での実演が、世界中から注目を集めているのだから」ということである。また、『新イタリア・オペラ史』を著した水谷彰良によれば「没後にその評価は転落の一途を辿ったが、現在は批判校訂版の作成が進み、全面的な見直しの対象になっている」と説明している。近年は控え目ながらグランド・オペラとその代表格であるマイアベーアのオペラが見直されつつある。ベルリン・ドイツ・オペラは2012年からマイアベーア・サイクルを開始しており、初年度は『ディノラ』をコンサート形式にて行い録音し、2015年には『ヴァスコ・ダ・ガマ』(『アフリカの女』の初稿)を実現し、2016年11月には『ユグノー教徒』を、2017年12月から2018年1月かけては『預言者』を上演した。ヴァッレ・ディトリア音楽祭(英語版)(マルティーナ・フランカ音楽祭)では珍しいオペラを上演しているが、マイアベーアのオペラも時折取り上げられ、録音もされたりしている。2017年には『アンジュのマルゲリータ』が上演されている。リバイバルへの追い風も見受けられる。フランス以外の国の歌手でもフランス語の歌唱を得意とする歌手が増えてきていることはマイアベーアのリバイバルにとって、幸運な要素と言える。その他、ロッシーニ・ルネッサンスの影響でベルカント唱法を身につけた歌手も増えてきているし、マイアベーアのオペラを歌う歌手の出身国も西欧だけでなく、世界各地に広がってきているのも新しい傾向となっている。一例ではあるがグレゴリー・クンデ 、フアン・ディエゴ・フローレス、ブライアン・イーメル(英語版)、ジョン・オズボーン、マイケル・スパイアーズ、 ディアナ・ダムラウ、パトリツィア・チョーフィ、ミレイユ・ドランシュ(英語版)、クラウディア・ソロキナといった歌手の活躍が見られる。
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