ボルダリング種目
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 18:05 UTC 版)
「スポーツクライミング」の記事における「ボルダリング種目」の解説
およそ5m以内の高さの短い課題をロープなしでトライする。安全確保のために、床面は厚いマットで敷き詰められている。リード種目と同様に予選・準決勝(定員20名)・決勝(定員6名)の3ラウンド制であるが、大きく異なるのは、各ラウンドの課題(ボルダー)数が複数(予選5課題、準決勝および決勝4課題)であることと、一つの課題で墜落しても制限時間内(予選5分、準決勝5分、決勝4分)ならまたやり直せる点である。選手はそれぞれの課題を順繰りにトライし、制限時間内に登れるかどうかを競う。成績は、基本的にはできるだけ多くの課題を、できるだけ少ないアテンプト数で登ったものが勝者となる。正確には、この「登った」には、各課題の最終ホールドを両手で保持して審判の「OK」コールを受ける「完登」と、中間部のキーとなるホールドを保持する「ボーナスポイント保持」の二つの判定基準がある。具体的には、成績判定は「最も多くの課題を完登した者が勝者」→「それが同点ならば、完登に要した総アテンプト数がより少なかった者が勝者」→「まだ同点ならば、より多くの課題でボーナスポイントを保持した者が勝者」→「なおも同点ならば、ボーナスポイント保持に要した総アテンプト数がより少なかった者が勝者」という4段階で付けられていた。2018年のルール改正により、ボーナスの呼称が「ゾーン」に変更されるとともに、成績判定の基準も、完登数→ゾーン獲得数→完登のアテンプト数合計→ゾーン獲得のアテンプト数合計の順に比較して順位を決める方式に変更された。最初から最後まで厳しい動きの連続となり、リード種目に比べて身体能力・技術・パワーがより必要とされる課題が多い。しかしなかには動きを読み解くこと自体が困難なパズル的課題もあり、パワーだけでなく頭をも使わされるという点ではリード種目と同様である。なお、国内におけるボルダリング競技会はリードクライミング競技会のそれに比べて多種多様な会場条件で行われることがあり、会場の都合に合わせてIFSCルール以外の独自ルールが採用されることが多々ある。
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