ボックスアートの変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 10:10 UTC 版)
「ボックスアート」の記事における「ボックスアートの変遷」の解説
1940年代から1950年代前半までの初期のプラモデルのボックスアートは、それまでの木製模型のボックスアートの流れを汲み、対象物のみを描いた比較的シンプルなものが多かったが、1950年代後半以降フルカラーで対象物の周辺まで書き込んだものが多くなった。1960年代には有名なアーティストも参加して、芸術的にも優れたボックスアートが数多く描かれたため、この時代のボックスアートは特に人気が高い。 1970年代に入ると、ボックスアートに描かれた内容と、キットの内容物とのギャップが問題とされ始め、ボックスアートにはキットに含まれない車両や人物等は極力描かれないようになり、旧作のボックスアートの背景に描かれていた車両や人物を消す事も行われた。 1980年代にはボックスアートとキットの内容との一致が更に進められ、欧米の多くのメーカーではパッケージに実際のキットを組み立てたものの写真を使用するようになった。一部にはキットの写真であってもジオラマ仕立てでモデラーの参考になるものもあったが、多くはキットの素組みに塗装およびデカール貼りを行っただけのもので、キットの内容の確認には適していても、資料的価値も少なく、購買意欲を掻き立てるものでもなかった。この時代は1960年代とは対照的なボックスアートの暗黒時代といえる。 1990年代以降は再びイラストによるボックスアートが主流になってくるが、基本的には1970年代の流れであり、キットに含まれないものの描き込みは少ない。また、以前のパッケージを流用する場合も含め、ナチス時代のドイツ機に描かれていたスワスティカは殆ど削除されている。
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