ホルスタイン
白と黒の模様でおなじみのホルスタイン。日本で乳牛といえば、だれもがこのホルスタインを連想することでしょう。その歴史をたどると、約200年以上前に、ドイツからオランダにわたった移民の連れていった牛が基になっているといわれています。 その後、長い歴史の中で世界各国にひろがり、さまざまな品種改良が行われました。たとえばヨーロッパのホルスタインは中型で乳肉兼用種としての特徴を示していますが、アメリカやカナダで乳専用種として改良されたものは大型で乳用種の特徴であるくさび型の体型をしています。日本のホルスタインもこの系列に属しています。 体格は、大型でやせ型、乳房が発達しています。性格もおだやかで、酪農家にとっては管理しやすい牛だといえるでしょう。また、寒さにも強く、寒冷地でも高い泌乳能力を発揮します。しかし一方、暑さには弱く、30度を超すような暑さでは泌乳量が減少する傾向にあるようです。 ホルスタインの血統はサラブレッドのように登録されています。ですから、父母や祖父母がどんな牛だったのかを正確に知ることができるのです。乳量が多く、優れた乳質の牛を生産するために、どんな組み合わせの交配が良いのか。その判断材料になるのが、登録のデータというわけです。現在、日本ホルスタイン登録協会に登録されているのはおよそ700万頭。これは日本で本格的に始まった大正7年からの貴重な財産です。中には、20代前までさかのぼることのできる乳牛もいるというから、驚きです。出典:「酪農大百科」 |
<ミルククラブ情報誌'2000 SPRING vol.35より> |
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