ペシャメルソースとは? わかりやすく解説

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ベシャメルソース

(ペシャメルソース から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/24 07:13 UTC 版)

ベシャメルソースを使用するラザニア

ベシャメルソース: sauce béchamel)は、白あるいは黄色いルー牛乳で溶いて煮詰めた白いソースである[1]

フランス料理マザーソースのひとつであり[3]チーズを加えてモルネーソースを作るなど、他のソースのベースともなる。

日本においてはホワイトソースと同一視されたり、ベシャメルソースの代替品に市販のホワイトソースを推していることもある[4][5]

作り方

熱した牛乳を攪拌し、小麦粉バター(バターと小麦粉は1対1)を加熱して混ぜたルーに徐々に加え、濾して仕上げる。また、小麦粉とバターを練り込んだ合わせバターのブール・マニエ (Beurre manié) を、熱した牛乳に加えて泡立てて作ることもできる。ソースの濃さは、牛乳と小麦粉の分量によって調節される。

発祥

ベシャメルソースを使った料理、マカロニグラタン

ベシャメルソースの発祥にはいくつかの説があり、定かではない。

このソースの名が最初に使われたのは、ラ・ヴァレンヌ英語版フランス語版著『フランス料理人(Le Cuisinier Français)』(1651年出版)である。フランス料理の基本として『フランス料理人』は75年間で約30版を重ねた。このソースはブルターニュの行政官マルキス・ド・ベシャメイユの機嫌を取るために名付けられたとされる。多くのシェフはルイ・ソルニエ著『フランス料理総覧英語版フランス語版』によるオーギュスト・エスコフィエのレシピ、「白いルーを牛乳で溶いて、タマネギクローブを刺し、20分間調理する」を権威と考える。

使用

ベシャメルソースをベースに材料を追加して、多くの伝統的なソースが作られる。

グラタンクリームコロッケドリアなどに広く用いられる。日本人にとっては、もっとも馴染みの深いフランス料理のソースと言える。

脚注

  1. ^ 広辞苑』第5版
  2. ^ 武末祐子. “フランスの美食学-料理を美味しく食べるには ― 歴史的視点から” (PDF). 西南学院大学. 2025年2月24日閲覧。
  3. ^ アントナン・カレームThe Art of French Cooking in the 19th Centuryの中でエスパニョールソースヴルーテソースアルマンドソースとともにフランス料理での4つの基本ソースの一つに定めている[2]
  4. ^ ヒルマン佐藤「recipe 25 チキンと野菜のクリームシチュー」『ビストロシェフのアウトドアレシピ おひさまキッチン』マイルスタッフ、2013年、60頁。ISBN 9784844375807 
  5. ^ 「マンスティフレット」『世界のじゃがいも料理: 南米ペルーからヨーロッパ、アジアへ。郷土色あふれる100のレシピ』誠文堂新光社、2015年、102頁。 ISBN 9784416615935 
  6. ^ History of Sauces

参考文献

  • François Pierre de La Varenne (1651) (French). Le cuisinier françois.... Paris: P. David. OCLC 81972752 
  • Louis Saulnier; Théophile Gringoire (1929) (French). Le Répertoire de la Cuisine. Paris. OCLC 459591054 
  • ラ・ヴァレンヌ 著、森本英夫 訳『フランスの料理人 : 17世紀の料理書』駿河台出版社、2009年。 ISBN 978-4-411-02231-8OCLC 676533557全国書誌番号: 21590500 
  • 辻静雄 編、坂東三郎・ほか 訳『フランス料理総覧』(第2版)三洋出版貿易、1977年。 

関連事項

外部リンク

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