ベートーヴェンの弦楽四重奏曲
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「弦楽四重奏曲第1番 (ベートーヴェン)」の記事における「ベートーヴェンの弦楽四重奏曲」の解説
交響曲(全9曲)、弦楽四重奏曲(全16曲)、ピアノソナタ(全32曲)の分野において、ベートーヴェンの後世に与えた影響は非常に大きい。 弦楽四重奏曲全16曲はピアノソナタと違いベートーヴェンの生涯にわたって広範に散らばっているわけではなく、初期、中期、後期それぞれにある程度集中されて作曲されており、それぞれの時期の特徴をよく示している。ベートーヴェンはこの三つの曲種を、演奏会で大勢の聴衆を前に自己の芸術を披露することのできる交響曲、人間関係など人生の微妙な問題を語るには弦楽四重奏曲、自己の内心の心情を吐露するには最も身近な楽器であるピアノソナタと、それぞれの性格を活かして多くの作品を残したと言われている。 この初期6曲の弦楽四重奏曲ではまだベートーヴェンは「どのようにして弦楽四重奏を作曲するかの練習」を兼ねていたようだが、弦楽四重奏曲の歴史においてこの6曲は重要な作品とされ、また後に中期作品、後期作品でさらに高い芸術価値の作品が残されたことにより、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は室内楽曲の歴史において最も重要な作品の一つとされた。現代の弦楽四重奏団においても最も重要なレパートリーであり、全曲演奏で評価を得ることが一流の弦楽四重奏団であることの必須となっている。
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