ベグ
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/23 13:12 UTC 版)
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ベグ(beg, begh, beğ)は、テュルク系の指導者、有力者の称号。
概要
元来の意味は遊牧部族長のことで、突厥のテュルク語碑文にあらわれる語である。
語源
語源は、漢語の伯[1]、サーサーン朝などイラン系の君主号として用いられた「神」を意味するイラン語、「バグ」 bag からの借用語とする説[2]など、諸説がある。
各国語での呼称
アラビア語・ペルシア語文献ではバク/ベグ بكbak/bek 、ビーク/ベイグ بيك bīk/ بيگ beyg などの表記が用いられる。現代のテュルク諸語ではトルコ語はベイ(bey)、ウズベク語ではビー(bi)など、様々に転訛している。
「ベグ」から派生した「ベーグム(Begum)」は、王族や貴族の妻・娘が帯びる称号として使われた[3]。
歴史
イスラム教を受け入れたテュルク人の間でも遊牧部族や軍事集団の長の称号として、アラビア語のアミールとほぼ同義に用いられ、セルジューク朝の君主トゥグリル・ベグのように固有名詞の一部としても使われた[2]。
アナトリアでは地方の軍司令官、県知事の官職を指す称号となった。ルーム・セルジューク朝では軍隊の総司令官にベグレルベギ(beglerbegi, 「ベグたちのベグ」の意)という称号が用いられ、オスマン朝に受け継がれてベイたちの上に立つ州総督の官職ベイレルベイ(beylerbeyi)になり、アナトリアとバルカンにそれぞれ1名ずつのベイレルベイが置かれた。オスマン朝におけるベイの称号は次第にパシャに継ぐ高級官僚の称号に変化し、末期には佐官クラスの軍人の称号としても用いられている。現代トルコ語では、ベイは男性の名前(ファーストネーム)につけて呼びかける敬称になっている。
16世紀以降の西トルキスタンのウズベク社会では、都市・村落を統治する部族長たちは「ベグ」の称号を用いた[2]。16-17世紀の東トルキスタンでも、支配階級の身分を表す称号として用いられた。1760年以後の清の支配下でも地主・豪族・官吏などの支配階級の称号として使われ続け、伯克と音訳された[2]。1884年の新疆省設置に伴ってベグ制度は廃止されたが、中華人民共和国初期までベグは在地の有力者としての立場を保ち続ける[1]。
脚注
参考文献
- 佐口透「ベク」『アジア歴史事典』7巻収録(平凡社, 1961年)
- 新免康「ベグ」『中央ユーラシアを知る事典』収録(平凡社, 2005年4月)
関連項目
「ベク」の例文・使い方・用例・文例
- 波数ベクトルの方向を求める
- ベクトル解析.
- バクテリオファージから作られ、遺伝子または遺伝子断片のクローンを作るのに用いられる大きなベクトル
- 明らかに誘導されたベクトル
- (特にベクトルの)平行だが反対方向を向いた
- 逆平行ベクトル
- Cox2阻害薬(商標名ベクストラ)で、消化管に害を及ぼさずに痛みと炎症を軽減する
- 電場または磁場の所与の点における(単位質量または単位容量または単位磁極での)それらの場によって出される全ての力のベクトル和
- ベクトルの概念の一般化
- 2つの別のベクトルの積であるベクトル
- 2つのベクトルの積である実数(スカラー)
- 2つあるいはそれ以上のベクトルの和であるベクトル
- ベクトルとベクトル空間の理論を扱う代数の一部
- ベクトル空間の分析
- ウズベクによって話されるチュルク語の言語
- 関係のある遺伝子を運ぶのために、リポソームを用いる伝達ベクター
- 細胞に遺伝子を届けるためのベクトル
- レトロウイルスを使用する変換ベクトル
- 二つの物体の速度のベクトルが一直線上にない衝突
- ベクトルの空間分布を導きだすための関数
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