ヘグステッド方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 03:34 UTC 版)
「マーク・ヘグステッド」の記事における「ヘグステッド方程式」の解説
1960年代初頭、ヘグステッドは食べ物の変化と血清コレステロールとの関係について調べた。ヘグステッドによれば、肉や卵に含まれるコレステロール(Cholesterol)や飽和脂肪酸(Saturated Fat)を摂取すると血中コレステロール値は上昇し、一価不飽和脂肪酸(Monounsaturated fat)を摂取すると数値はほとんど変わらず、ナッツ類や種子に含まれる多価不飽和脂肪酸(Polyunsaturated Fat)を摂取すると低下することが分かった。1965年にこの研究結果が雑誌『アメリカ臨床栄養学会誌』(「American Journal of Clinical Nutrition」)に掲載されると、ニューヨーク・タイムズはこの研究結果を大いに「称賛」した。 ミネソタ大学の生理学者、アンセル・キース(Ancel Keys)が独自に行っていた研究結果とともに、飽和脂肪の摂取量を減らすよう推奨される結果につながった。 ヘグステッドが考案した「ヘグステッド方程式」(Hegsted Equation)は、血清総コレステロールに対する食事の影響について予測するために用いられる。 Δ Cholesterol (mg/dl) = 2.16ΔS − 1.65ΔP + 0.068ΔCmg/day S = 飽和脂肪 (総カロリーに対する摂取割合), P = 多価不飽和脂肪酸(総カロリーに対する摂取割合) 、C = 食べ物に含まれるコレステロール となる。 ヘグステッドは、食生活を変えることについてアメリカ農務省による国民への情報提供を奨励するため、1977年にアメリカ上院で開かれた「栄養と人間欲求に関するアメリカ上院選択委員会」(「The United States Senate Select Committee on Nutrition and Human Needs」)が発表した報告書「Dietary Goals for the United States」の起草にも携わった。果物、穀物、野菜の摂取を増やすことで、心臓発作や他の病気の発症の危険性を減らすのに役立つ可能性がある、と勧めるものであった。これは、アメリカ連邦政府が10年ごとに2回更新している「アメリカ国民に向けた食生活指針」(The Dietary Guidelines for Americans)の前身でもある。
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