プロレスにおける「ちゃんこ」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 07:10 UTC 版)
「ちゃんこ鍋」の記事における「プロレスにおける「ちゃんこ」」の解説
日本のプロレス団体において、道場での練習後に供される食事も「ちゃんこ」と称し、主にちゃんこ鍋が供される。元関脇の力道山が日本プロレスを設立したうえ、団体所属の過半数が大相撲出身者であったことも重なり、大相撲の習慣や隠語をそのままプロレスへ持ち込んだことも影響していると言われる。 力道山存命当時の日本プロレスでは、朝食抜きで朝10時から休みなしで4時間練習を行った後、15時頃にちゃんこで食事を摂っている。大相撲の習慣に倣い、1日2食であったとされる。基本的に味付けは大相撲とほぼ同様に踏襲されているが、新日本プロレスやパンクラスでは具材(主に鶏もも肉)を湯のみで煮て、特製のたれで食す水炊き形式で供されることが多い。特にパンクラスでは「旗揚げ当初は金が無かったため、いかに安く大量に作れるかが大事で、あとは肉体改造のために脂を落とすことを考えた」こともあり、食材となる鶏もも肉についても脂身部分を除去して使用されるという。 相撲部屋と同様に当番にあたるレスラーや練習生がちゃんこ番を務めているが、新日本プロレスの合宿所では一時期、調理師が採用されたこともある(その後は道場管理人である小林邦昭と当番レスラーが調理している)。プロレス評論家の菊池孝によれば、力道山の付き人頭であった田中米太郎(桂浜)は「ちゃんこの腕前は日本マット界随一だった」と評され、田中がちゃんこを作った際には、力道山がわざわざ道場にやって来るほどであったという。またリキプロに所属していた和田城功は、中華料理店で1年間の修行を積んだうえでプロ入りしており、リキプロでは腰などの怪我で練習に参加できない代わりに主にちゃんこ番を務めていた。 このほか、キラー・カーン、グレート小鹿、ザ・グレート・カブキ、桜田一男(ケンドー・ナガサキ)、米村天心などのように、ちゃんこ番としての調理経験を活かして引退後などに飲食店を開業したレスラーも少なからずいる。 道場マッチなどのイベントにおいても、選手が作ったちゃんこ鍋が観客に振る舞われたり、販売されたりすることもある。
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