ブロードウェイ10番地への移転
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/24 06:48 UTC 版)
「スコットランドヤード」の記事における「ブロードウェイ10番地への移転」の解説
1960年代になると、犯罪捜査に近代的な技術が要求されるようになり、また組織の人員規模も拡大したために、ヴィクトリア・エンバンクメントにある3棟の庁舎では手狭になってきていた。そこで、1967年にニュー・スコットランドヤードはブロードウェイ(英語版)に面して新たに建てられた高層オフィスビルに長期リースで取得した場所に本部を移転した。1967年から2016年まで、最初にニュー・スコットランドヤードと呼ばれた2代目庁舎の3つ目の建物(後にはカーティス・グリーン・ビルの名で知られる)は、部分的にロンドン警視庁の機動隊 (Territorial Support Group) の拠点として使用された。 ロンドン警視庁を監督する上級管理職チームは、セント・ジェームズ・パーク駅最寄りのブロードウェイ10番地のニュー・スコットランドヤードを拠点としている。また、犯罪捜査用データベースも拠点を同じくしており、イギリスの全国の警察が主要な犯罪捜査情報を照会できるように開発された Home Office Large Major Enquiry System と呼ばれるコンピュータシステムを利用している。このシステムは、架空の名探偵シャーロック・ホームズに因んだそのバクロニムから「ホームズ」 (HOLMES(英語版)) と通称される。その訓練プログラムは、ホームズのよく知られた(だが原作小説には登場しない)名文句である「初歩的なことだよ、ワトソン君」 ("elementary, my dear Watson") に因んで、「初歩的な」を意味する Elementary と呼ばれる。管理機能はスコットランドヤードではなく中央通信指令部(英語版)を拠点としている。 2000年代には、自動車爆撃への対抗策として地階の窓の正面にコンクリート製の柵を設置したり、建物への出入口周辺や通りから入口までの屋根付き通路をコンクリート製の壁で囲ったりするなど、ニュー・スコットランドヤード本部庁舎の外装に数々の警備対策が施された。外交員警護課 (Diplomatic Protection Group) の武装した警官が警備員と共に本部の周囲を巡回している。 2008年、首都警察管理委員会 (Metropolitan Police Authority) は庁舎の自由土地保有権(英語版)を1.2億ポンドで購入した。
※この「ブロードウェイ10番地への移転」の解説は、「スコットランドヤード」の解説の一部です。
「ブロードウェイ10番地への移転」を含む「スコットランドヤード」の記事については、「スコットランドヤード」の概要を参照ください。
- ブロードウェイ10番地への移転のページへのリンク