ブルージェイズGM時代
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「アレックス・アンソポロス」の記事における「ブルージェイズGM時代」の解説
2009年10月3日、任期を1年残したまま解任されたJ・P・リッチアーディの後任として、32歳でブルージェイズのGMに就任した。同時に、本格的なチーム再建に着手する。長期的な成功を見据えたマイナー組織の充実、若手有望選手の獲得・育成を最優先事項とした。 リッチアーディが主観的な評価よりも客観的な指標を重視するマネー・ボール派であったのに対し、スカウト出身であるアンソポロスはスカウトの眼力を重視している。大物FA選手との契約を避けるなどして年俸総額を抑制し、浮いた予算でリッチアーディ時代に縮小されていたスカウト部門の担当者を倍増させ、ドラフトでの戦力発掘に力を入れるようになった。ドラフトをチーム再建の柱として位置付けており、タイプAまたはBに格付けされたFA選手を上位指名権狙いで敢えて他球団に流出させることも多い(2009年オフにはタイプAでボストン・レッドソックスに移籍したマルコ・スクータロ、タイプBでニューヨーク・メッツに移籍したロッド・バラハスの補償として、合計3つの上位指名権を得た)。2010年オフには、コロラド・ロッキーズからトレードによってタイプBのミゲル・オリーボを獲得し、即座にオプション破棄してFAとさせ、ドラフトピックを強引に手に入れる荒業を行った。一方で、リッチアーディのセイバーメトリクス重視路線も踏襲しており、FIPの提唱などで知られるトム・タンゴを球団アドバイザーとして招聘した。 中南米のアマチュアFA選手の獲得にも予算を多くつぎ込むことで、下部組織の充実を図っている。その最たる例として、2010年4月にはキューバ出身の遊撃手アデイニー・エチェバリアを4年1000万ドルで獲得している。またベネズエラ出身のアドニス・カルドナを230万ドル、ガブリエル・セナスを70万ドルで獲得した。ドラフトやアマチュアFAによる新人選手の獲得やトレードによって、就任時には「30球団で最悪レベル」と酷評されていたマイナー組織を、1年で大幅に改善させた。 2015年は開幕前にジョシュ・ドナルドソン、7月にはトレードでデビッド・プライスやトロイ・トゥロウィツキーなどの大物選手を獲得。そこからニューヨーク・ヤンキースとの争いを制し、チーム22年ぶりかつ就任以来初の地区優勝を果たした。同年10月29日に退任を表明した。
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