フレーム問題への対処
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/18 10:09 UTC 版)
「フレーム問題」の記事における「フレーム問題への対処」の解説
フレーム問題が問題としているのは、考慮すべき空間が有限でない限り、無限の可能性について考えざるを得ないという点である(ただし、空間が有限でも、考慮すべき要素の組み合わせが爆発的に増加するので同じことである)。 自然界に発生した知性(人間の知性など)が、どのようにこのフレーム問題を解決しているかはまだ解明されていない[要出典]。人間は実際にはフレーム問題を解決できておらず、フレーム問題にうまく対処しているかのように見えるだけだと唱える研究者もいる[誰?]。この場合、どのように振舞わせれば、そう見せかけられるのかが研究の主題となる。このような、人工知能だけに限らず人間の知能にも起こり得るフレーム問題は、ジョン・マッカーシーらの提案したフレーム問題と区別して一般化フレーム問題と呼ばれている。 フレーム問題は、知能を記号操作のルールに還元してトップ・ダウン式に定義することから生じると主張する研究者もいる。そのような研究者は神経系を模倣したニューラルネットワークのような記号操作的でない知能によってフレーム問題を解決できると考えている。 人工知能の世界では、フレーム問題を回避するために、あらかじめ人工知能が扱う状況を限定して、有限の空間の中で推論する研究が行われることが多い。一例としては将棋やチェスの対戦用プログラムは(コンピュータ将棋などの記事を参照)、将棋を指すこと以外の知識などは扱わない。またたとえばPrologなどの論理型プログラムにおいて、否定(not)は、「知っていることだけが世界の全てである」とみなす、「閉世界仮説」に従った動作をするのが普通である。 プログラムの世界において類似の現象に無限ループがあり、こちらはタイムアウトである程度の解決を図っている。
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