ファッションからスタンダードへ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/14 01:44 UTC 版)
「純 (焼酎)」の記事における「ファッションからスタンダードへ」の解説
発売と同時にテレビでCMが放映され、新聞や雑誌でも毎日のように広告が掲載される。特にウォッカのようにボトルもグラスも冷やして飲むといったスタイルなどを取り入れたことにより、従来の立ち飲み屋などに多く見られた、一升瓶からそのままコップに注いで飲む、といった古めかしい焼酎のイメージを大胆に変えることに成功した。発売から間もなくして、「純」は瞬く間に驚異的な売り上げを記録し、日本でのホワイト・レボリューションを成し遂げることになる(後発商品として、翌年1978年にサントリーの「樹氷」が発売されている)。 特にCMはデヴィッド・ボウイやシーナ・イーストン、ジョン・トラボルタ、ボーイ・ジョージ、グレゴリー・ハインズ、ネルソンといったアーティストが、「東洋の美酒と出会う」というイメージで企画され、当時のMTVを中心に活躍していたコトも相まって、数々のアーティストがこの「純」のCMに出演している(後述の「純レジェンド」のCMにはマドンナも出演している)。そして今度はチューハイブームに火がつくと、宝酒造は1984年に250ml缶入りの「タカラcanチューハイ」を発売、続けてこれもヒット商品となる。同時に宝酒造は焼酎のシェアで首位に立つことになった(現在までそのシェアにおける首位の座をキープし続けている)。 やがて酎ハイブームが収束しつつある中で、ジュゼッペ・ヴェルディの「椿姫・乾杯の歌」を武士の姿で歌うオペラ風のCMを制作し、同時に米焼酎「純米(じゅんこめ)」を発売。1988年には従来の「純」に加え、さらなる熟成を重ねた「純レジェンド」が発売され、1990年には若者をターゲットにした「純アレフ」(CMソングはたまの「さよなら人類」)、1994年には書道家・榊莫山が出演したCMで知られる、本格米焼酎「よかいち」「おにへい」が発売される(ラベルの題字も榊の手によるもの)。その後も1997年には映画監督として知られた伊丹十三がCMに出演した「亜楽-ARAKU-」といった、付加価値の高い製品へと移行してゆく中で、「純」も発売30周年を迎え、品質宣言キャンペーン広告を各新聞に掲載、また渡哲也・舘ひろし・石原良純など、同社とつながりの深い石原プロモーション 所属の俳優・タレントらもパブリシティに一役買ったことで、現在も同社の主力商品として活躍し続けている。
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