ハワード・A・ハンソンダム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/09 23:51 UTC 版)
「グリーン川 (ワシントン州)」の記事における「ハワード・A・ハンソンダム」の解説
グリーン川の源流から40キロほど下ると、1961年に完成したハワード・A・ハンソンダム(Howard A. Hanson Dam)がある。 このダムはフィルダムという構造で、天然の土砂や岩石で造られていた。 グリーン川の流域は1850年代に開拓され、農地化が始まった。開拓者は流木が川に引っかかって農地が冠水すると、ダイナマイトでこれを吹き飛ばしたが、その結果として別の場所で川をせき止めて氾濫を引き起こすようになった。 20世紀の前半から、グリーン川の治水管理の計画があったが、第二次世界大戦の影響で実施は遅れ、戦後にようやく実現した。ダム計画ははじめ、グリーン川上流の渓谷の名をとって「イーグルゴージュダム(Eagle Gorge Dam)」と呼ばれていたが、計画を主導してきたハワード・A・ハンソンが1957年にダムの完成前に死去すると、「ハワード・A・ハンソンダム」と改称され、1961年に完成した。 2009年1月に24時間で380ミリの豪雨があり、ダムの水位が6.7m(22フィート)も上昇した。設計上の限界まで5.2m(17フィート)に迫り、決壊のおそれがあると発表された。まもなく、アメリカ陸軍工兵司令部の調査でダムの排水路に土砂が詰まって水位が上昇していることがわかり、ダムがどの程度耐えうるか、予測が不可能になってきた。 このため、グリーン川の下流では、フォートデント(Fort Dent)からケントに至るまで、堤防に土嚢が積まれ、川沿いの遊歩道も5年間通行止めになった。 ダムの補修が行われ、洪水の脅威は大きく減衰したとされているが、今も工兵隊が補強工事を続けている。 詳細はen:Howard A. Hanson Dam参照。
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