ナラワスサビノリとは? わかりやすく解説

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スサビノリ

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/07 10:23 UTC 版)

スサビノリ (尻沢辺海苔、尻澤邊海苔[注 1]) (学名Neopyropia yezoensis) は、紅藻ウシケノリ綱に属するアマノリ類 (狭義の海苔) の1種である。食用・養殖の対象として最も広く用いられている海藻であり、日本で養殖されるアマノリ類の大部分はスサビノリ (さらにその品種であるナラワスサビノリ) であるとされる[4][5][6]


注釈

  1. ^ a b 漢字では「荒び海苔」とされることが多いが、実際には「尻沢辺/尻澤邊」(現 函館市住吉) で採集されたことに由来する。以下文献参照:鈴木 雅大 (2014) スサビノリ Pyropia yezoensis. 写真で見る生物の系統と分類. 生きもの好きの語る自然誌.; 有賀 祐勝 (2016) スサビノリの「スサビ」の由来. 海藻百景 リレーエッセイ. 一般財団法人 海苔増殖振興会.
  2. ^ a b アサクサノリの名がついているが、遺伝的にはスサビノリであることが示唆されている[20]

出典

  1. ^ a b c 有賀 祐勝 (2020年). “アマノリ類の学名”. 海苔の豆図鑑. 一般財団法人 海苔増殖振興会. 2020年7月23日閲覧。
  2. ^ a b c Yang, L. E., Deng, Y. Y., Xu, G. P., Russell, S., Lu, Q. Q. & Brodie, J. (2020). “Redefining Pyropia (Bangiales, Rhodophyta): four new genera, resurrection of Porphyrella and description of Calidia pseudolobata sp. nov. from China”. Journal of Phycology. doi:10.1111/jpy.12992. 
  3. ^ a b c Guiry, M.D. & Guiry, G.M. (2020年6月8日). “Neopyropia yezoensis (Ueda) L.-E.Yang & J.Brodie 2020”. AlgaeBase. 2020年7月23日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n 菊池 則雄 (2012). “アマノリ”. In 渡邉 信 (監). 藻類ハンドブック. エヌ・ティー・エス. pp. 611-616. ISBN 978-4864690027 
  5. ^ a b c 有賀 祐勝 (2020年). “オオバアサクサノリ、ナラワスサビノリ”. 海苔の豆図鑑. 一般財団法人 海苔増殖振興会. 2020年7月23日閲覧。
  6. ^ a b c 海苔の成分の効用と利用. 一般財団法人海苔増殖振興会. (2019). pp. 1-30. https://www.nori.or.jp/report/pdf/nori-pamphlet2.pdf 
  7. ^ 菊地 則雄「紅藻ウシケノリ目の属の再編について」『藻類』第60巻、2012年、145-148頁。 
  8. ^ a b Sutherland, J. E., Lindstrom, S. C., Nelson, W. A., Brodie, J., Lynch, M. D., Hwang, M. S., ... & Farr, T. (2011). “A new look at an ancient order: generic revision of the Bangiales (Rhodophyta)”. Journal of Phycology 47 (5): 1131-1151. doi:10.1111/j.1529-8817.2011.01052.x. 
  9. ^ a b c d e f g h i j k l m n 有賀 祐勝 (2020年). “スサビノリ”. 海苔の豆図鑑. 一般財団法人 海苔増殖振興会. 2020年7月23日閲覧。
  10. ^ a b c d e f g h 吉田 忠生 (1998). “スサビノリ”. 新日本海藻誌. 内田老鶴圃. pp. 452-453. ISBN 978-4753640492 
  11. ^ a b c 藤吉栄次, 玉城泉也, 小林正裕, 有瀧真人,菊地則雄「「2-2 形態による判別」」『アマノリ養殖品種の特性』(PDF)(非売品)水産総合研究センター西海区水産研究所、2014年、15-23頁。ISBN 9784998069423NCID BB15346666全国書誌番号:22431068https://snf.fra.affrc.go.jp/print/amanori/amanori.pdf 
  12. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 鬼頭 釣 (監), ed (2004). わが国の水産業 のり. 社団法人 日本水産資源保護協会. pp. 1-15. http://www.fish-jfrca.jp/02/pdf/pamphlet/075.pdf 
  13. ^ a b c d e f g 吉田 忠生 (1993). “スサビノリ”. In 堀 輝三 (編). 藻類の生活史集成. 褐藻・紅藻類. 内田老鶴圃. pp. 216-217. ISBN 978-4753640584 
  14. ^ Pyropia yezoensis”. PGDBj 登録生物種リスト. 2020年7月26日閲覧。
  15. ^ 羽生田 岳昭 (2012). “外来種としての海藻”. In 渡邉 信 (監). 藻類ハンドブック. 株式会社エヌ・ティー・エス. pp. 429-431. ISBN 978-4864690027 
  16. ^ 鈴木 雅大. “スサビノリ Neopyropia yezoensis”. 写真で見る生物の系統と分類. 生きもの好きの語る自然誌. 2020年7月27日閲覧。
  17. ^ 有賀 祐勝 (2016年). “スサビノリの「スサビ」の由来”. 海藻百景. 一般財団法人 海苔増殖振興会. 2020年7月27日閲覧。
  18. ^ 須藤 俊造「東京湾を主とした養殖ノリの種類」『水産増殖』第4巻、1957年、28-30頁、doi:10.11233/aquaculturesci1953.4.4_28NAID 130003714596 
  19. ^ 黒木 宗尚「養殖ノリの種類」『水産増殖』第4巻、1957年、21-28頁、doi:10.11233/aquaculturesci1953.4.4_21NAID 130003714595 
  20. ^ a b 小林 正裕, 渕上 哲, 土居内 靖子, 服部 克也, 石元 伸一, 玉城 泉也, 阿部 真比古 & 藤吉 栄次 (2014). “DNA による判別”. In 藤吉栄次, 玉城泉也, 小林正裕 & 有瀧真人 (編). アマノリ養殖品種の特性. 水産総合研究センター 西海区水産研究所. pp. 5-14. ISBN 9784998069423 
  21. ^ 川村 嘉応・大野 正夫「海藻育種」(PDF)『日本藻類学会創立50周年記念出版』2002年。 
  22. ^ a b 事業の内容 新品種開発”. 一般財団法人 海苔増殖振興会 (2020年). 2020年7月27日閲覧。
  23. ^ a b 三上 浩司, 宇治 利樹, 平田 遼, 高橋 潤 & 嵯峨 直恆「III-1. ノリ育種の現状とゲノム情報利用の将来展望」『日本水産学会誌』第78巻、2012年、271頁、doi:10.2331/suisan.78.271 
  24. ^ a b c d e f 阿部 真比古「藻類学最前線 水産としての海藻」『藻類』第64巻、2016年、107-111頁。 
  25. ^ 阿部 真比古, 小林 正裕, 玉城 泉也, 藤吉 栄次 & 菊地 則雄「ATP6遺伝子に関連したミトコンドリアDNA部分塩基配列を用いた変種オオバアサクサノリ Porphyra tenera var. tamatsuensis の判別について(予報)」『水産増殖』第56巻、2008年、497-503頁、doi:10.11233/aquaculturesci.56.497 
  26. ^ 国内最高値つけた「幻のノリ」、全滅から復活の兆し”. 朝日新聞デジタル (2020年2月4日). 2020年8月11日閲覧。
  27. ^ 海面漁業生産統計調査”. e-Stat. 2020年7月23日閲覧。
  28. ^ 漁業生産のうち海苔養殖業の占める割合”. 一般財団法人 海苔増殖振興会. 2020年7月23日閲覧。
  29. ^ 藤井 弘治 (2020年). “のり産業界の現状”. 産地を追って. 一般財団法人 海苔増殖振興会. 2020年7月23日閲覧。
  30. ^ a b Niwa, K., Kikuchi, N., Hwang, M.S., Choi, H.-G. & Aruga, Y. (2014). “Cryptic species in the Pyropia yezoensis complex (Bangiales, Rhodophyta): Sympatric occurrence of two cryptic species even on same rocks”. Phycological Research 62: 36-43. doi:10.1111/pre.12035. 


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