ドライビング戦略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 05:14 UTC 版)
車重が軽く、アクティブセンターデフを備えて曲がりやすいマシンであった末期のWRカーに比べると、重くセンターデフ自体を備えないラリー1はアンダーステア傾向が強い。そのためドリフトやインカットなどコーナーへのよりアグレッシブなアプローチが必要となり、左足ブレーキが従来以上に重要なテクニックとなる。一方でハイブリッドシステムがリアに鎮座している上にモーターがリアのみを駆動するため、立ち上がりではピーキーな特性を示す。スナップオーバーステア(アクセルを弱めた時に発生するリア滑り)のような挙動が発生しやすく、スピンを喫してしまう場合もある。 ストレートではハイブリッドのパワーでWRカーとは比べものにならないほどの加速が可能だが、そのためには限界まで攻めつつも回生のマネージメントをこなせる器用さが不可欠となる。 必ずしもハイブリッドブーストを強力にした方が有利というわけではなく、路面のμ(摩擦係数)が低くトラクションが掛かりづらい場合ではむしろ出力の最も低いマッピングでの走行を強いられることもある。また高速ステージでは回生が十分にできず、ブーストの十分な恩恵を期待できない場合もある。 前項目『コスト削減』で述べた特徴の多くはラリー2車両と同様であるため、2017年規定のWRカーに比べるとラリー2に特性が近いとされる。
※この「ドライビング戦略」の解説は、「ラリー1」の解説の一部です。
「ドライビング戦略」を含む「ラリー1」の記事については、「ラリー1」の概要を参照ください。
- ドライビング戦略のページへのリンク