トロツキズムのスターリン主義批判
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「反スターリン主義」の記事における「トロツキズムのスターリン主義批判」の解説
トロツキズム(トロツキー主義)の場合は、スターリン主義のソ連は「官僚的に歪められ、堕落した労働者国家」であり、官僚を打倒して堕落を是正する労働者による政治革命が必要とされたが、堕落していてもまだ、「ブルジョアジーによる生産手段の所有を廃した労働者国家である」という視点から、帝国主義からの破壊策動に対しては無条件擁護を唱えた。同様に、非政権共産党についても、反スターリン主義的な「国家権力と同等な打倒の対象」とはみなさず、「誤った綱領・路線で指導されているとしても、労働者階級内部の革命をめざす一潮流」と認知し、批判しつつも必要な共闘は追求するという立場を取る。 日本でも、第四インターナショナル統一書記局派の日本革命的共産主義者同盟(第四インターナショナル日本支部)及びそこから派生した諸党派は、歴史的に独自候補を擁立できない場合は、「プロレタリア統一戦線戦術の一環」として「社共へ投票せよ」と呼びかけてきた。これは他の新左翼党派が「反議会主義」を掲げ棄権を呼びかけたり、中核派・革マル派ら反スターリン主義派が社会民主党や立憲民主党(以前は日本社会党)などへの投票を呼びかけることはあっても[要出典]、共産党候補への投票を呼びかけることはあり得なかったこととは著しく異なる行動である。このような立場は国際組織第四インターナショナル統一書記局の共通の立場であるようだ。 ソ連とは一時期「中ソ対立」として敵対した中国の毛沢東主義もまたスターリン主義の一つであり、スターリン主義のアジア的専制形態とされる。中ソ対立でソ連のスターリン主義と対立したことから、一部の反スタ派の中には毛沢東主義を支持する動きもあったが(南米を基盤とするポサダス派第四インターなど)、反スターリン主義全体からすればエピソードの域を越えることはなかった。
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