テロによる空港閉鎖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 01:21 UTC 版)
「テネリフェ空港ジャンボ機衝突事故」の記事における「テロによる空港閉鎖」の解説
パンアメリカン航空(パンナム)1736便(以下、PAA1736便)はロサンゼルス国際空港を離陸し、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港に寄港した。機体はボーイング747-100、機体記号はN736PA。 一方のKLMオランダ航空4805便(以下、KLM4805便)はオランダの保養客を乗せたチャーター機で、午前9時にアムステルダムのスキポール国際空港を離陸した。機体はボーイング747-200B、機体記号はPH-BUF。 どちらの便も、最終目的地は大西洋のリゾート地であるグラン・カナリア島ラス・パルマスのグラン・カナリア空港であった。 目的地に近づく途中、PAA1736便はグラン・カナリア空港がカナリア諸島分離独立派組織による爆弾テロ事件の発生と、さらなる爆弾が仕掛けられているという予告電話のため、臨時閉鎖したと告げられた。PAA1736便は空港閉鎖が長くは続かないという情報を得ており燃料も十分に残っていたため、着陸許可が出るまで旋回待機を要求したものの、他の旅客機と同様に近くのテネリフェ島のテネリフェ空港にダイバートするよう指示された。KLM4805便も同様にテネリフェへのダイバートを指示された。 テネリフェ空港はテイデ山の麓に位置する、1941年開港の古い地方空港であり、1本の滑走路と1本の平行誘導路および何本かの取付誘導路を持つ小規模な空港で、地上の航空機を監視する地上管制レーダーはなかった。事故当日、空港にはダイバートした旅客機が数多くいた。 KLM4805便が着陸した時点で、エプロンのみならず、平行誘導路上にまで他の飛行機が駐機している状態だったので、管制官はKLM4805便に平行誘導路端部の離陸待機場所への駐機を命じた。およそ30分後に着陸したPAA1736便もこの離陸待機場所のKLM4805便後位に他の3機とともに駐機した。平行誘導路が塞がっていたため、離陸する飛行機は滑走路をタキシングして離陸開始位置まで移動する必要があった。
※この「テロによる空港閉鎖」の解説は、「テネリフェ空港ジャンボ機衝突事故」の解説の一部です。
「テロによる空港閉鎖」を含む「テネリフェ空港ジャンボ機衝突事故」の記事については、「テネリフェ空港ジャンボ機衝突事故」の概要を参照ください。
- テロによる空港閉鎖のページへのリンク