テム100形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 07:40 UTC 版)
「国鉄テム100形貨車」の記事における「テム100形」の解説
本形式は、国鉄が1953年(昭和28年)から1955年(昭和30年)にかけて、200両(テム100 - テム299)を製造した、戦後初の新製鉄製有蓋車で、国鉄の新製車として初めての15トン積み二軸車である。従来は12トン積みで賄われてきた鉄製有蓋車であったが、他の車種が15トン積みに対応するのに合わせて、本形式も15トン積みで製造された。 各年度における製造数は以下のとおりである。 昭和28年度 50両(テム100 - テム149) 昭和29年度 50両(テム150 - テム199) 昭和30年度 100両(テム200 - テム299) 車体は、積荷である生石灰と水との化学反応による発熱に対応するため、漏水を防ぐ構造にすると共に、床板・側板・屋根まですべて鋼板製である。積荷のばら積みに配慮して内側を平滑にするため、内張りはなく、側柱を外側に配して平鋼板を使用している。また、荷役用扉として車体中央部に幅1,700 mmの片引の鋼製戸を配し、側面にX型の補強用リブがある。側引戸は、粉塵によるつまりを防ぐため、吊戸であった。屋根は側板と一体の溶接構造とされている。 荷室の寸法は、長さ7,050 mm、幅2,300 mm、高さ2,300 mm、床面積は16.3 m2、容積は37.4 m3である。全長は7,850 mm、全幅は2,591 mm、全高は3,768 mm、軸距は4,000 mm、自重は9.1 tである。本形式の軸ばね支持装置は(一段)リンク式で、最高運転速度は65 km/h、車軸は12 t長軸である。
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