ティーパーティー運動と2010年の下院奪還
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「アメリカ合衆国共和党の歴史」の記事における「ティーパーティー運動と2010年の下院奪還」の解説
共和党上層部の不振とは対照的に、オバマ政権の政策に反対する草の根の保守層市民は、2009年初頭にティーパーティー運動を立ち上げ、全国で盛り上がりを見せた。この動きに乗って共和党も次第に勢いづき、同年に行われた選挙では、ニュージャージー州とバージニア州の州知事選挙で勝利した。2ヵ月後の2010年1月、前年死去したエドワード・ケネディ上院議員の空席を埋めるマサチューセッツ州特別選挙で共和党のスコット・ブラウンが選出されたことにより、共和党は上院の41票目を取り戻した。 2010年11月の中間選挙に向けての予備選挙では、ティーパーティー運動家たちが保守派の候補を立てて体制寄りの穏健派候補に対抗し、ユタ州のボブ・ベネット(英語版)やアラスカ州のリーサ・マーカウスキーなどの現職上院議員が、各州の予備選挙で敗退した。この状況を見て共和党上層部の多くはティーパーティー運動と距離を置くようになったが、運動の勢いに加え、期待通りには改善しない経済状況から、中間選挙では共和党が大きく票を伸ばすことが事前から予測されていた。実際、共和党は下院で1948年以来の多さである63議席を新たに獲得し、多数派の座に返り咲いた。また、上院でも、多数派となるには至らなかったものの、6議席増やし、州知事選挙や州議会選挙でも多くの勝利を得た。ジョン・ベイナーが下院議長に選出され、マコーネルは上院少数党院内総務に留まった。中間選挙直前に『ナショナル・ジャーナル(英語版)』から受けたインタビューでマコーネルは、「私たちが成し遂げたい最も肝心なことは、オバマ大統領を1期だけの大統領とすることだ」と述べた。12月、レームダックとなったオバマ大統領はブッシュ政権下で始められた減税(ブッシュ減税)を2年間延長する法案に署名した。
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