チョコレートの語源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/27 23:53 UTC 版)
「チョコレートの歴史」の記事における「チョコレートの語源」の解説
日本語「チョコレート」の語源は英語: chocolate だが、この英単語自体はさらにスペイン語のチョコラテ(スペイン語: chocolate)に由来する。スペイン人は、16世紀後半にチョコラトルという言葉を使い始めており、16世紀末のイエズス会士ホセ・デ・アコスタの時代にはチョコラテと呼ばれるようになった。チョコラテの語源についてはさまざまな説が存在し、いずれも決定的なものではない。 最も多く引用される説はアステカ民族の言葉であるナワトル語のショコラトル(xocolatl)(IPA: [ʃoˈkolaːtɬ])が変化したとする説であり、xococ は「酸味」を、atl は「水」や「飲み物」をそれぞれ表すとする。この説に対して言語学者のウィリアム・ブライト(英語版)は中央メキシコの植民地時代の資料にはチョコラトル(chocolatl)なる語彙は見当たらないと述べている。また、アロンソ・ド・モリーナ(スペイン語版)が編纂した最初のナワトル語-スペイン語の辞書において、ショコアトル(xocoatl)はトウモロコシの飲み物であり、カカワトル(cacaua atl)がカカオの飲み物を指しているという。ショコラトル(xocolatl)はモリーナの辞書にはない。 別の説として、サンタマリアはマヤ語で「熱い」を表すチョコル(chokol)とナワトル語のアトル(atl)を組み合わせた造語が語源だとしている。この説を最初に唱えたのは、メキシコの言語学者イグナシオ・ダビラ・ガリビ(スペイン語版)であり、ナワトル学者のミゲル・レオン=ポルティーヤ(英語版)に支持されている。 ダーキンとウィッチマンは東部ナワトル語で「泡」を表す chicoli の派生語で「泡立った飲み物」を意味する chicolatl が語源であるという新説を立てた。
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