チベット亡命政府の見解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 15:17 UTC 版)
「大チベット」の記事における「チベット亡命政府の見解」の解説
チベット亡命政府は、チベットが、自治区とその他の諸省・州等に細分化されているという立場であり、チベット全体を単一の自治行政単位とするよう中国政府に求めている。「チベット」と呼ぶ領域を自治区の部分のみに限定し、本来のチベットの領域を「ダライの提示する大チベット」と呼ぶのは、中国現政権によるプロパガンダ用語だとする。 インドの学者による用法「大チベット」という表現は古代インドの学者らによって用いられていたこと。インドと国境を共有する地域、あるいはその近郊が「チベット(Bhota)」であり、それに対してインドから離れた地域が「大チベット(Mahabhota)」と呼ばれていたことを指摘。 チベット人による用法チベット人自身による国土の区分には「北部、中部、南部」や、「ウー・ツァン、カム、アムド」や、「三つの地区(Cholka)」という表現が用いられてきたが、「チベット人自身はチベットのいかなる地域を指すのにも「大チベット」という表現を使ったことはなかった」とする。(実際には、チベット人の著作にも上記の「インドの学者の用法」で「大チベット」を用いた例がある)。 中国政府のプロパガンダ用語としての「大チベット」中国政府が、チベット民族の居住地全てを「大チベット」という造語で呼ぶようになったのは1979年以降のことと指摘し、「中国政府は、ダライ・ラマ法王が中国の4分の1に相当する「大チベット」を要求している、と吹聴して国際社会を惑わそうとしている」とのべている。
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