タングステン・カーバイドとは? わかりやすく解説

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タングステン‐カーバイド【tungsten carbide】

読み方:たんぐすてんかーばいど

炭化タングステン


炭化タングステン

分子式CW
その他の名称炭化タングステン、Tungsten carbide、タングステンカーバイド、WC


炭化タングステン

(タングステン・カーバイド から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/05 16:42 UTC 版)

炭化タングステン

炭化タングステンのフライス
識別情報
CAS登録番号 12070-12-1 
PubChem 2724274
特性
化学式 WC
モル質量 195.851 g/mol
外観 灰色の微細な粉末
密度 15.63 g/cm3
融点

2870 °C, 3143 K, 5198 °F

沸点

6000 °C, 6273 K, 10832 °F

への溶解度 不溶
構造
結晶構造 六方晶, hP2,
空間群 = P6m2, No. 187[1]
危険性
EU分類 記載無し
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

炭化タングステン(たんかタングステン、: tungsten carbide、化学式:WC)とは等モル量タングステン原子と炭素原子からなる無機化合物炭化物)である。英語名に基づき、タングステンカーバイドとも呼ばれる。

概要

ヤング率は約550 GPaに達し[2]の約2倍の剛性を持ち、鋼やチタンよりはるかに緻密な構造を呈する。基本的な性状は粉状で灰色のα-酸化アルミニウムコランダムサファイアルビー)に匹敵する硬さを持つ。

産業機械等で使用するため微粉末化の後、粉末冶金法を用いコバルト等のバインダーとともに所定の形状に高圧で押し固めたものを焼き固めて用いる(超硬合金)。超硬合金化した炭化タングステンの研磨加工には窒化ホウ素高圧相)やダイヤモンドが用いられる。

2018年頃には、金属3Dプリンターによる加工に利用することが可能となるなど、新たな使用方法が模索されている。

中国チベット自治区山南市チュスム県で天然の炭化タングステンが発見され、2007年にチュスム県にちなんで「Qusongite」(曲松鉱[3]、炭化タングステン鉱)として承認されている。

合成法

炭化タングステンは1400 – 2000 ℃の温度下におけるタングステンと炭素の反応により得られる[4]。タングステンか酸化タングステン(VI)一酸化炭素二酸化炭素の混合ガスと水素ガスを用いた流動層法だと900 - 1200 ℃の温度下においても合成が可能である[5]

900℃の温度下または670℃の水素下に晒した後に1000℃のアルゴン雰囲気下におき浸炭する方法で酸化タングステン(VI)とグラファイトを直接反応させる方法も挙げられる[6]化学気相成長法も合成法として挙げられている[4]

670℃における塩化タングステン(VI)と水素(還元剤)とメタン(炭素供給源)の反応。

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タングステンカーバイド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/24 04:43 UTC 版)

超硬合金」の記事における「タングステンカーバイド」の解説

超硬合金事実上代名詞ともなっている物質幅広く使用され不可欠なものとなっている。ダイヤモンド等、タングステンカーバイドより硬い物質存在する近年タングステン紛争鉱物指定されるに至るなどにより高い含有率嫌って代替化する動きがあり、特に潤滑油使用用途でその弱点露呈するなどにより工具鋼系への転換進んできている。[要出典]

※この「タングステンカーバイド」の解説は、「超硬合金」の解説の一部です。
「タングステンカーバイド」を含む「超硬合金」の記事については、「超硬合金」の概要を参照ください。

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