ソ連崩壊後 - 和解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 15:25 UTC 版)
「在外ロシア正教会」の記事における「ソ連崩壊後 - 和解」の解説
ソヴィエト体制崩壊後、セルギイ府主教の後継者が管理するモスクワ総主教教会と在外ロシア正教会の間で再び和解交渉が行われた。それまでモスクワ総主教教会は、在外ロシア正教会について否定的に叙述した冊子の再版を促していた。ちなみに、著名な作家であるアレクサンドル・ソルジェニーツィンは、かつて在外ロシア正教会とモスクワ総主教の両方に和解を呼びかけたことがある。 2007年5月17日、モスクワに出向いた在外ロシア正教会とモスクワ総主教教会の双方が文書に調印して和解が成立すると在外ロシア正教会は主流派正教会における教会法上の合法性を回復し、その信徒にも、他の正教会での領聖が公認された。 一方、ブラジルの例では在外ロシア正教会のすべての教区がこの和解を拒否し、ほかにも和解を受け入れなかった教区も多く、現在もアガファンゲル府主教派、ヴィタリイ府主教派などが活動を継続している。 2022年2月24日のロシアのウクライナ侵攻以降、小教区ではウクライナに同情する人々とロシアの指導者の行動を正当化する人々との分裂が発生したという。3月には在外ロシア正教会の教会会議は、ロシアの「特別軍事作戦」への反対者が多い小教区では典礼でモスクワ総主教キリル1世の記念をやめる事を許可した。 5月30日にベルリンとドイツ主教区のマーク主教がインタビューに応じ、「戦争を歓迎する」キリル1世の観点には同意できないと語った。多くのウクライナ難民が頼ってくるのを援けており、この戦争は犯罪であると断じている。また教会に最も忠実なウクライナ人がロシア人と共存できないだろうといった理由から、自身の主教区がモスクワ総主教区を去るかも知れないとしている。
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