ソラレンを含むというデマについて
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 18:47 UTC 版)
「キウイフルーツ」の記事における「ソラレンを含むというデマについて」の解説
キウイフルーツ果実にソラレンという光毒性物質が含まれるとする記事がネット上に散見されるが、これはメディアが拡散した何の根拠もないデマであり、現在では否定されている。この誤情報の大本は、2011年に三空出版から刊行された一般向けの書籍であった。三空出版では、この記述に根拠がなかったことを認め、書籍中の記載を削除するとともに、ホームページ上に公式にお詫びと訂正を掲出している。(“三空出版 お詫びと訂正”. 2021年7月26日閲覧。) この誤った情報を、2015年7月27日に放送されたTBSのバラエティ番組がエビデンスの確認を怠ったまま紹介したため、ウェブサイト等を通じて一気にデマが拡散した。その後、日本テレビやテレビ朝日、その他のテレビ局の番組でも、やはりエビデンスの確認を行わないまま同様の情報を紹介したため、誤情報がさらに広まった。この経緯については、駒沢女子大学のサイトに詳しく記されている。(“駒沢女子大学 「果物や野菜に含まれるソラレンの量はどのくらい?」にお答えします”. 2021年7月26日閲覧。) キウイフルーツにソラレンが含まれることを示す学術的な資料はどこにも示されていない。唯一それらしい記載がされていたビタミン第90巻第11号526ページ(2016年)の記述についても、日本ビタミン学会は正式にその誤りを認め、2021年発刊の同雑誌第95巻第5・6号の前付け(iiページ)において、ソラレンを含む果物から「キウイの記載を削除する」との訂正がなされている。 さらに、主要な商業栽培品種であるグリーンキウイ(ヘイワード種)やサンゴールドキウイ(ZESY002種)の果実を用いた実験によって、これらの果肉からも果皮からもソラレン類(ソラレン、5-メトキシソラレン、8-メトキシソラレン、アンゲリシン)が一切検出されないことも確認されている。(“駒沢女子大学研究紀要 キウイフルーツ果実からソラレン等のフロクマリンは検出されない”. 2021年7月26日閲覧。)
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