シャープの経営悪化、鴻海傘下へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 16:34 UTC 版)
「シャープ亀山工場」の記事における「シャープの経営悪化、鴻海傘下へ」の解説
しかし2014年9月以降には一転して液晶の競争激化などのため中国スマホメーカー向け中小型液晶の出荷が落ち込み、2年ぶりに稼働率とシャープの経営が悪化。LTPS(低温ポリシリコン)や高精細化などの最先端技術を身に着けつつある中国液晶パネルメーカーの価格攻勢、有機ELに傾注しつつある韓国メーカーの中、もはやIGZOなどシャープの液晶技術はそれほど評価されず、同じ日本のジャパンディスプレイと廉売による市場の奪い合いが起き、特に中国スマホシェア1位のシャオミ社の受注をジャパンディスプレイに取られたことが大きかったとされる。一度は減らしたテレビ向け大型液晶を稼働率維持のために増産せざるを得ない状況となった。 2015年4月、ついに亀山工場の分社化が報じられた。2015年代後半には中国スマホ市場の成熟のために成長率が鈍化し、iPhone単一への依存は抜けだしたもののiPhoneに加えてシャオミなど中国で人気のスマホに結局は依存している状態のシャープの液晶事業と、それに代わる柱が見つけられずに相変わらず液晶事業に依存しているシャープの経営がさらに悪化。シャープは本社ビルの売却に続いて亀山工場を含めたシャープの液晶事業も売却する方針で、堺工場を経営する鴻海、亀山工場の大口顧客であるアップル、液晶事業でライバルのジャパンディスプレイ、ジャパンディスプレイとの合同で日の丸液晶連合を画策する産業革新機構などが交渉を行っていたが、最終的に鴻海がシャープをグループごと買収することとなり、2016年3月に亀山工場を含めたシャープ全体を3888億円で買収した。
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