ていおん‐ポリシリコン〔テイヲン‐〕【低温ポリシリコン】
低温ポリシリコン
非結晶のシリコンを用いてトランジスターを作るアモルファスシリコン液晶に対して、ポリシリコン液晶は多結晶のシリコンによってトランジスターを形成する。小型化、高解像度化では、ポリシリコンが有利と言われる。
(執筆:オーディオビジュアル評論家 藤原陽祐)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。
低温ポリシリコン
【英】Low-temperature Poly Silicon, LTPS
低温ポリシリコンとは、液晶ディスプレイなどの電極である薄膜トランジスタ(TFT)に使われる材料のうち、およそ摂氏600度以下の低温環境下で形成するポリシリコンのことである。
低温ポリシリコンは基板の材料としてガラスが用いられている。低温ポリシリコンは高温ポリシリコンに対して安価で製造できるという利点がある。低温ポリシリコンに対して、およそ1000度以上の高温で形成されるポリシリコンは「高温ポリシリコン」と呼ばれる。
低温ポリシリコンはTFT液晶の素材などとして使用されており、低温ポリシリコン液晶などと呼ばれている。
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低温ポリシリコン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/14 02:23 UTC 版)
低温ポリシリコン (Low-temperature polycrystalline silicon, LTPS) は、安価な通常の無アルカリ・ガラス基板上に成膜したアモルファス・シリコンをレーザーアニール等による600℃以下の低温で多結晶化するものである。低温ポリシリコンは、結晶粒界によって電流が妨げられる割合が高いために高温ポリシリコンより電子移動度が低くなるが、それでもアモルファス・シリコンと比べれば数百倍のスイッチング動作が可能となり、特にCOG方式でのドライバ回路までガラス基板上に集積することで、接続点が少なくなるために信頼性が高まるが、額縁部分は少し広くなる。ただし、外部ICでは3.3-5Vでの駆動電圧なのに対して、低温ポリシリコンによる駆動回路では8-12V程度が必要となり、携帯機器が求める低消費電力化の点では逆行することになってしまう。HTPSより特性は劣るが安価なため、利用が進んでいる。
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