低温への適応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/29 01:28 UTC 版)
ヤマトゴキブリは他のゴキブリと比べて低温状態への高い適応性を有しており、日本における冬季の平均気温にあたる5.5℃条件下で長期間冷蔵する実験では、20℃・27℃条件下で28日間行う事前の予備飼育を経た成虫および全齢幼虫が90日以上生存し、予備期間を経ない状態でも成虫および老令幼虫で同様の結果が得られている。また、2齢 - 3齢および9齢(終齢)幼虫は短日による休眠を行う事が知られており、朽ち木や樹皮の下で冬を越す。この状態の幼虫は実験によって長時間の低温や凍結状態に置かれても気温が上昇すれば元の活動状態に戻る事が確認されており、これは越冬を行う齢に達した幼虫の体内でトレハロースの濃度が高くなる事が関係していると推測されている。更にヤマトゴキブリは他のゴキブリと異なり、氷上を移動する事も可能である。ただし卵鞘については幼虫・成虫と比べ低温に対して弱い。
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