サマーワ・ムサンナー県の治安状態
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「自衛隊イラク派遣」の記事における「サマーワ・ムサンナー県の治安状態」の解説
陸上自衛隊活動期間中のサマーワを中心としたムサンナー県の治安に関わる主な攻撃・事件。 陸自に関わるもの 陸自宿営地に対する迫撃砲・ロケット弾の攻撃が計13回発生(各1発〜3発程度)計22発。 2004年10月22日から2005年7月4日まで4回連続して各1発ずつのロケット弾が宿営地内に着弾した。うち2004年10月31日の攻撃は、宿営地西側に置かれた荷物用コンテナを貫通した。当時の隊員の宿舎はテントであったが、陸上自衛隊は隊員の安全強化のため砲弾を通さないコンクリート宿舎を築造した。 2005年6月23日 - サマーワ郊外で陸自車両に対する路肩爆弾(IED)による攻撃(車両が破損)。 路肩爆弾による攻撃の発生は、これがイラクで活動する米兵に対する主要な攻撃法であり、また米兵の主要な死亡要因であるため治安の悪化が懸念された。 空自に関するもの 米兵をバグダッド空輸の際、地上から携帯ミサイルで狙われた。 オランダ軍に関わるもの オランダ軍部隊は陸自と同じくムサンナー県で活動していた。陸自が人道復興支援活動を行なうのに対してオランダ軍は治安維持活動にもあたっていたため、武装勢力などとの衝突もいくらか発生し、2005年3月のイラク撤収までに死者2人を出す一方で、任務活動によってイラク人数人を殺害ないし死亡させている。 2004年5月10日 - サマーワ中心部で警備中に手榴弾の攻撃があり、オランダ軍兵士1人が死亡、1人が重傷を負った。 2004年8月14日 - サマーワ近郊のルメイサで、パトロール中の車両にロケット弾の攻撃があり、オランダ軍兵士1人が死亡、5人が重傷を負い、武装勢力側のイラク人2人も死亡した。 その他パトロール隊などへの攻撃に加え、オランダ軍の宿営地に対しても陸自と同様の攻撃が継続して発生した。 地元住民に関わるもの サマーワでは停電や雇用に関する不満が大きく、地元行政当局などに対して住民によるデモが度々起こり、暴徒化によって警官隊との銃撃戦に発展することもある。特に2005年8月7日の州知事の解任を要求した1000人以上の大規模デモでは、暴徒化によりデモ隊の1人が死亡、警官20人を含む約60人が負傷する事態となった。
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