サブスク3.0
別表記:サブスクリクション3.0
「サブスク3.0」とは、いわゆるサブスクのうち特に「利用者一人ひとりの好みや利用状況に応じて最適かされた商品やサービスを提案する」ことを特徴とする新世代のサービスやビジネスモデルの総称である。「定額で使い放題・コンテンツが利用し放題」を主な特徴とする従来型のサブスクと区別する文脈で用いられる呼び名である。
「サブスク3.0」は、「サブスク1.0」や「サブスク2.0」と対比される。
これまで単に「サブスク」と呼ばれてきた、Spotify、Netflix、Amazonプライム、Microsoft 365 などに代表されるサービスは、分類上「サブスク2.0」に該当する。「サブスク1.0」は、雑誌の定期購読や牛乳の定期購入、通販の定期便サービスなどが該当する。
これまでは「サブスク」といえば「定額で使い放題」を特徴とするサービスを主に指した。音楽・映画・電子書籍・ソフトウェアなどのデジタルコンテンツの配信サービスにはじまし、服やバッグ、家電製品、自動車、住居などをサブスクとして提供するサービスも登場した。
サブスク2.0ではコンテンツがほぼ無制限に利用・視聴できるため、未視聴コンテンツを発掘するような試みも簡単に行えた。ただし、それには利用者が時間を使って能動的に開拓を行う必要があった。
サブスク3.0とは
「サブスク3.0」は、「利用者一人ひとりの好みに最適化した商品やサービスの提案」を根幹とするサービスである点を特徴とする。利用者の興味・関心・趣味・嗜好などに関するデータに基づき、利用者の好みに合った商品やサービスを提示する。このため、「サブスク2.0」に比べて圧倒的に容易に「自分の好み」を新しく見つけられると期待できる。サブスク3.0のサービスは手間暇をかけることなく(いわば「おまかせ」で)好みに合ったコンテンツに出会える。その意味で非常にタイパ(対時間効率)に優れる。他方、サブスク3.0の「おまかせ」方式に慣れてしまうことで、自分でコンテンツを探し、発掘し、選りすぐる能力が育たなくなるのではと懸念する声もある。
オンラインメディア「CNET Japan」の2019年05月16日付の記事では、「サブスク1.0」「同2.0」「同3.0」という区分が、電通デジタルによって提案された概念として紹介されている。つまり「サブスク3.0」は電通が提唱した概念といえる。
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