ゴスと犯罪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 01:53 UTC 版)
「ゴス (サブカルチャー)」の記事における「ゴスと犯罪」の解説
コロンバイン高校銃乱射事件が2人の高校生によって引き起こされた時、世間のゴス・サブカルチャーに対する不安は最高潮に達し、事件はゴス・サブカルチャーと関連があるという誤解を招いた。その結果、誤解が広まり、北米のゴス・サブカルチャーに打撃を与えた。事件から5か月後、犯人たちはゴス・ミュージックを侮り、ゴス・サブカルチャーとは無関係であると警察は発表した。 カナダで起きたドーソン・カレッジ銃乱射事件もまた、ゴスに対する不安をあおった。この事件において1人を殺害し19人にけがを負わせたキムビア・ギルはVampireFreaksというウェブサイトに投稿しており、そのサイトのプロフィールには自分が銃好きのゴスであることが書かれていた 。 事件翌日、「同じような事件が再び起こり、ゴス・ミュージックやインダストリアル・ミュージックの愛好家はつらい思いをするだろう」という、ギルがゴスであるような報道がされた 。 ギルの自宅の家宅捜索の結果、コロンバイ事件の犯人2人組を称賛する内容の手紙と、 "Shooting sprees ain't no fun without Ozzy and friends LOL".というタイトルのCDが見つかった 。ギルはゴスに取りつかれていると自称していたが、マスコミは、彼の好きな音楽はヘビーメタルであると報じた。 ジャーナリストとしても有名で、ゴス・ミュージックの歴史に詳しい作家である、ミック・マーサーは、「ヘヴィメタルを否定しているつもりはなく、彼がどのような音楽を聞いていようが、事件との関連はない」としたうえで、ギルについて以下のように話している。 「私は彼がゴスであるはずがないと断言する。彼の好きな音楽というのは絶え間なく轟音が鳴り響くメタルや、普通のグランジ、ロック、インダストリアル風味のゴスメタルだ。」 「彼はメタルを聞いていた。彼はゴスと関係がない。」 「彼の後に続く犯罪者たちは、彼がゴスとは関係がないということを見落として、彼がゴスだと思い込むだろう。」 同じくカナダで起きたリチャードソン一家殺害事件( en:Richardson family murders)でもゴスとの関連が疑われたが、ドーソン・カレッジ事件ほどの関心は得られなかった。
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