コンテッサ
イタリア語で伯爵夫人の意。優雅で気品あふれるスタイリングにちなんで命名。ルノーから学んだ技術をもとに1958年1月に試作1号車を完成、61年4月に市販を開始した。新設計の直列4気筒OHV・893ccエンジンは、最大出力35ps/5000rpm、最大トルク6.5kg-m/3200rpmを発生。ルノーと同じくリヤエンジン、リヤドライブというレイアウトをとった。新しい3速マニュアルミッションを介して最高速110km/h、0→200m15.8秒をマークした。サスペンションは前ウイッシュボーン/コイル、後スイングアクスル/コイルの4輪独立式だった。価格はStdで58万5000円。
62年7月のマイナーチェンジで、ターンシグナルをボディサイドまでまわり込ませて視認性向上をはかった。63年5月、LPG車を設定。11月には、エンジンを40psに高めたスポーティタイプのSを追加した。ミッションも4速に換装、最高速は120km/hにアップ。装備面では前席バケットシート、フォグランプの追加などがあった。900シリーズは65年1月に生産停止。
その間、ボディデザインをミケロッティに依頼した1300シリーズが、64年8月にベールを脱いだ。エンジンは直列4気筒OHV・1251ccで、最高出力55ps/5000rpm、最大トルク9.7kg-m/3200rpm。ミッションはスタンダードが3速コラム、デラックスが3速コラムか4速フロアシフトを選択できた。当初はヘッドランプがデラックスの4灯式に対してスタンダードは2灯式だったが、のちには後者も4灯式に変わった。12月、圧縮比を8.5から9.0に高め、SUツインキャブで65psにしたエンジン搭載のクーペがデビューした。なお、1300モデルのデザインは、65年~67年、3年連続して権威ある国際大賞を獲得した。
65年11月、1300S登場。エンジンはクーペ仕様と同じだったが、フロントのディスクブレーキはオプション。ボディサイド後部にSのエンブレムが付いた。発売価格70万3000円はクーペより15万円安く、好評を博したが、67年には全シリーズの生産を終えた。
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