コレルリの主題による変奏曲とは? わかりやすく解説

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ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲

英語表記/番号出版情報
ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲Variations on a theme by Corelli Op.42作曲年1931年  出版年1931年 

作品解説

2007年9月 執筆者: 和田 真由子

ロシア革命逃れ1918年アメリカに移住し、ピアニスト指揮者として活躍していたラフマニノフは、その多忙さから、十分な作曲時間をもつことができていなかった。しかし、1929年本拠地パリ移してから、再び作曲時間を費やすことができるようになった。《コレルリの主題による変奏曲 作品42》は、そのような時期1931年作曲されたものであり、ピアノ独奏曲としては最後作品になった親友フリッツ・クライスラー捧げられた。

この曲の基になっているのは、アルカンジェロ・コレルリ(1653-1713)のヴァイオリンのための作品12独奏ソナタ集 作品5》の第12曲〈ラ・フォリア〉である。フォリアは、イベリア半島起源とした古い舞曲であり、低音進行や、和声進行定型化していることを特徴一つとしている。曲のタイトルは“コレルリ主題による”となっているが、フォリアそのものコレルリ創作であるというわけではない。

曲は20変奏間奏曲コーダから成り構成面において緻密な配慮なされている。図式化すると、主題―(第1~第3変奏)―(第4~第7変奏)―(第8~第13変奏)―間奏曲―(第14第16変奏)―(第17~第20変奏)―コーダとなっている。
アンダンテ主題はじまり、それぞれのグループにおいて、リズムテンポ変化させながら、第20変奏クライマックスへとむかう。コーダでは再びアンダンテとなり、静かに曲を閉じる。演奏時間は約20分。


コレルリの主題による変奏曲 (ラフマニノフ)

(コレルリの主題による変奏曲 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/05 02:46 UTC 版)

コレルリの主題による変奏曲』(: Variations on a theme of Corelli/: Вариации на тему А. Корелиニ短調作品42は、セルゲイ・ラフマニノフが作曲したピアノ独奏のための変奏曲。主題と20の変奏からなる。フリッツ・クライスラーに献呈されている。

概要

ラフマニノフが主題としたのは、アルカンジェロ・コレッリヴァイオリンヴィオローネチェンバロのための12のソナタ作品5の終曲である変奏曲「ラ・フォリア」であるが、コレルリが元にしたのは古来の舞曲であるフォリアであるため、この名称は本来正確ではない。

作曲者がロシア革命を避けるため亡命、渡米した後の1931年に書いた曲で、ラフマニノフが渡米後に作曲した最初で最後のピアノ独奏曲(編曲作品を除く)となった。原曲は単純な和声で、典雅な舞曲であるが、当然ラフマニノフの名人芸を発揮する部分もあり、変奏曲終盤では劇的なクライマックスを築いた後、原曲を静かに回想して終わる。

構成

  • 主題:Andante
  • 第1変奏:Poco piu mosso
  • 第2変奏:L'istesso tempo
  • 第3変奏:Tempo di menuetto
  • 第4変奏:Andante
  • 第5変奏:Allegro (ma non tanto)
  • 第6変奏:L'istesso tempo
  • 第7変奏:Vivace
  • 第8変奏:Adagio misterioso
  • 第9変奏:Un poco piu mosso
  • 第10変奏:Allegro scherzando
  • 第11変奏:Allegro vivace
  • 第12変奏:L'istesso tempo
  • 第13変奏:Agitato
  • 間奏曲(Intermezzo)
  • 第14変奏:Andante (come prima)
  • 第15変奏:L'istesso tempo
  • 第16変奏:Allegro vivace
  • 第17変奏:Meno mosso
  • 第18変奏:Allegro con brio
  • 第19変奏:Piu mosso, Agitato
  • 第20変奏:Piu mosso
  • コーダ:Andante

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